2018年5月22日火曜日

180508~ 発音テスト


スマホの音声認識機能を使って,もじこ塾の生徒(と助手)全員を対象に,発音テストを行いました。

言ってもらったのは:
walk,work,bat,late,watch



正しく発音できることが,正しくスペルすることや正しく読字できることへの前提だという考えのもと始めた企画ですが,意外なことがいろいろわかりました。

・得点上位者のほとんどは,聴覚過敏を訴えています。
いわゆる「音韻認識が困難」とされる人たちです。
おそらく,耳がとても繊細な分,正確に発音ができるのでしょう。


1位は私(もじこ)と、笠野紺さんでした!
紺さんのコメント:
単語の読み上げテストの結果、自分が一番驚きました!w
私は自分の音韻が鈍感だと思っていたんですけど(言葉をよく聞き違うので)
もしかして敏感?繊細??な方なのかな。謎です…。
なんか順序が変ですけど、これを機会にフォニックス勉強もっとがんばろうと思いました。^


・声がとても小さい,またはふにゃふにゃしている生徒が何人かいます。
同じ音韻認識の困難が,上とは逆の方向に出ていると思われます。
自信が(まだ)ないというのもあるでしょうが,自分が聞こえたようにしか話さないでいると,口や舌の筋肉が衰えていき,正しい形を作ったり,勢いよく口を動かしたりするのが難しくなるようです。この困難は,wが言えない点に顕著に現れました。


・とても平板な発音で速読みをする生徒は,実は軽い吃音があったことが判明。よくしゃべる生徒で,日本語には吃音が出ていないため,全然気づきませんでした。
「こうやって1語だけ言うのはとても難しい。声を出し続けるにはどうしてもあのような言い方になってしまう」本人には自覚があるようです。

自分の経験上,多動気味でどもりがある場合,どもりをなくす取り組みをすると,多動が落ち着きます。
私にとってどもりとは,線形的に言葉を並べることの困難という部分が大きく,ことばを順々に発することができないことのフラストレーションから逃げたくて多動に走ります。

・a/o/uの区別は,フォニックスを徹底してきた生徒ほど,正しく発音できる傾向がありました。



非常に直観的な感想なのですが・・・構音(口の形を正しく作る)の困難と,左右の混乱は,ある程度関連しているように見えます。こういう生徒は,骨導ヘッドホンで構音能力を高めると,書字能力も高まると考えられます。