2022年4月21日木曜日

4月3週 中学生クラス 英検3級ライティング入門(1)(Which do you like better?)

生徒の要望に応え、月1回、英検のライティングに取り組んでいます。

実はもじこはライティング本の著作がたくさんあるのです(笑)。

そのノウハウを生かして、ディスレクシア的に点の残りやすいライティングを追求することにしました。


中2クラスのお題より:

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ライティングの鉄則は、①まずお題に答える → ②具体的に。(1)説明 (2)例 (3)理由

という順番で書くこと。そのことを確認しながら、1つお題を書いてみましょう。

例文を見て下さい。

◆例題
Which do you like better, bread or rice? (パンとごはん、どちらが好きですか)


◆解答例
I like bread better than rice. I like jam and butter very much, so I like bread. Also, I like tea and coffee, so I like bread.  (27)
(私はパンがごはんよりも好きです。私はジャムとバターが大好きなので、パンが好きです。また、紅茶とコーヒーが好きなので、パンが好きです)


▪繰り返しが多いですね? ものすごく単純なことしか言っていませんね? 

でもこれが英語らしいし、他人が読んで意味がわかるし、点数の残る書き方です。

まずは、この型に入れて文章を書けるようになりましょう。

・お題に答えましょう。「どちらのほうが好きですか」と聞いているのですから、「どちらも好き(嫌い)」「パスタが好き」は×です。このお題でライティング的に許される答えは「パンのほうが好き」か「ごはんのほうが好き」だけです。

▪お題の表現(ここではI like …)は繰り返しましょう。そのほうが英語らしいです。

▪面白いことを言う必要はありません。他人と違うことを言う必要もありません。(「大喜利ではないんですね」との感想あり。その通りです!)

   幼稚園児にわかるように書きましょう。そのほうがいい文になります。

▪できるだけ、フォニックスで書ける単語を使いましょう。スペルに自信がないなら、その単語を使うのはやめましょう。ディスレクシア的にはsoy sauce(醤油)とかmarmalade(マーマレード)ではなく、eggやjamを使うべきです。

▪後ろ向きな内容は英語らしくないので、やめましょう。「ごはんが嫌いだからパンが好き」という理由は、英語的には×です。

※「パンに関係する何かが好き、だからパンが好き」という論法は英検的にも、英語的にもOKです。

※Also, は「また」という意味で、ここでは2つめの理由を始めるために使われています。英検的にはこの単語に点数が乗っています(構成点)。この単語があれば「2つめの理由があるんだな。構成がしっかりしているな」と判断してもらえます。大文字で始めて、直後にコンマを打ちます。

likeはスペルミスしにくい単語です。I like ...に続けて、文を作ってみましょう。


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問題:例題にならって、25~35語で書きましょう。

Which do you like better, the sea or the mountains?

(海と山、どちらのほうが好きですか)


生徒解答

(1)I like the sea better than the mountains. I like fish very much, so I like the sea. Also, I like swimming very much, so I like the sea. (29)

・いいですね。I like swimではなく、I like swimmingが正解です。


(2)I like the sea better than the mountains. I like dolphins very much. They are very cute and smart. Also, I like fishing very much. (25)

・fishは「魚」、fishingは「釣りすること」です。


(3)I like the mountains better than the mountains. I like trees and forests, so I like the mountains. Also, I like camping, so I like the mountains.(27)

・woodは「木材」、woodsで「林」です。これは難しいので、フォニックスワードでもあるforestsを使いましょう。

・seaとmountainsにはtheを付けましょう。「山というもの」「海というもの」全体を指すときはthe mountains、the seaと言います。これはとても難しいポイントですが、お題の文をまねしましょう。

・単語の間のスペースをあけましょう。指一本分の半分の幅のスペースがあくのが理想です。

2022年4月14日木曜日

220414 中1クラス(1)(小学生にフォニックスを教えることには底知れない効果が)

 もじこ塾の中1クラスの授業内容を紹介します!

1 クラスルールの説明

(1)教室内では電子機器使用禁止。スマホは禁止です。楽しく交流しましょう。

(2) 廊下では静かに。

(3) 人の間違いを笑わない。

(4) 人が話しているときはちゃんと聞く。先生が話しているときも、ほかの生徒が話しているときも。 

とってもやる気に満ちた、5人でスタートです。


2  筆記体

3 フォニックス表の確認 (s~oo)

4 フォニックスビンゴ (long a、ay)

語末の「ay」はlong aになります。




5 質問特集 (1分、1文で答える)

6 AGO もじこ塾恒例、英会話の練習ができるUNO。より一層会話の練習になるよう、アレンジを加えています。純粋ディスレクシアは戦略的なので、非常に盛り上がります。

7 自己紹介

初授業なので、自己紹介をしてもらいました。小学校でもずいぶん練習を積んだとのことで、全員がスムーズに言えていました。

Hi, I'm ... . Nice to meet you! I live in Tokyo. I'm a student. I'm 12.

I like ... , especially ... . (→2文)


8 文法 人称(I, you, he/she, we, they)とbe動詞を教えました。

生徒からは「一人称や三人称という概念はゲームで知っている(FPSなど)」「we areは曲の歌詞で知っている」「I am a studentやHe is Japaneseとかはもう習った」「でもareやamを突然見せられると読めない」との声が。小学校英語の成果と課題を感じました。たしかにかなり多くの表現を知っていますが、もじこ塾に来るくらいですから,単語を読めないことを自覚しています。

一人称・二人称・三人称、be動詞、動詞の活用、といった文法用語を教えてから、

各人称の後に続くbe動詞を(1)カードで示してもらい、(2)書いてもらい、(3)読んでもらいました。


9 音韻認識の練習

かつてはハリボー(グミ)を使っていましたが、昨今の情勢を鑑み、ペットボトルのキャップを使用。子音は青、母音は赤です。


コーンは教卓で使用
コーンは教卓で使用


フォニックスの進行

satipn
CVCのブレンディングの仕方、CCVCのブレンディングの仕方
hrmdgoul
a/o/uの聞き分け
fvjzwyzx
long a,e,i,o,u、マジックe
long a / ay (語末のayはlong aと同じ発音)

感想

これまでになく、英語を学ぶわくわく感にあふれている印象の新中1クラスです。すでにクラスにもまとまりがあって,今後の展開がとても楽しみです。

生徒のなかには、昨年の夏に助手が行った小6講座の受講生がいます。夏に4時間だけフォニックスを教えたのですが、ずっとご家庭で練習を続けていてくれたようで、大変定着がよいのは、フォニックス講座中の嬉しい驚きでした。

フォニックス講座に入った助手からは「英語に対する劣等感とか怖さとかないから 飲み込みが早い(教室で感じるできなさとか、他の子と比べられる経験がまだ少ないからとか?)」というコメントがあがってています。

もし、フォニックスを学んだことで、劣等感を持たずに済んだとしたら、フォニックスの効果はやはりものすごいです。

時間数はそれほど多くなくても、大学生が教えるのでも、小学生のうちに正しい方法でフォニックスを教えることは、底知れない効果がある。そんな結論に達しつつあります。