2018年9月29日土曜日

180924 国立中3クラス

紺さんより:

1、10分間筆記体
2、フォニックスビンゴ 『 oa / al 』
3、文法(疑問文)
  ・5W1H,Do,Does,Didといった疑問詞の空所補充
4、AGO
5、音読プリント
    (Introductory Stories for Reproductionより)
  ・一人が読み、次の人が訳す。
  ・先生がオチを読み上げ。生徒はわかったと思う内容を日本語(筆記)で解答する。
6、音読に絡めたプリント問題
  ・本文に登場した単語の、対義語(反対語)を答える。
  ・本文内容を表す漫画絵と一致する、文章を選ぶ問題。
7、自由英作文。テーマは『 What is your favorite season? Why? 』
  ・15ワード以上で書くこと。

作文は、なかなか筆が進まない生徒と、さくさく進む生徒がいます。
本人の経験値や、ある種の適当さを抱けるか、という慣れみたいなものはあると思う。
(誠実さというか生真面目さが出る生徒もいる)


※「英文の音読がとても疲れた」と語る紺さん。その通り,音読はとても疲れます。
でも,というかだからこそ,さりげなく直してあげながらの音読は,とても重要だと感じています。

最近,相次いで卒業者が出ました。英語のいらない入試を選んだことによるものです。
ディスレクシアにとって,ペーパーテストの一発勝負は,とてもとても不利な戦い。
そこを冷徹に見極めて回避するのは,賢明な判断だと思います。
中学生でそのような判断に至るのは,本当に偉いことです。

・・・正直に申しまして,英語講師としましては,流暢に読めるようにしてあげられなかったことへの,申し訳なさは消えません。もっと出来ることはあったのではないか,もっと追い込んでいたら,もっと別のやり方をしていたら・・・と自問し続けています。

このような形で卒業した生徒でも,また明るく顔を出してもらえるもじこ塾でありたいです。
お互い,ここでの経験を無駄にしないように,それぞれの場所でハッピーに頑張りたいですね。

~~~
すばる君より,前々回の授業報告
皆さん、休日の午前中からおつかれさまでした。今回も前回に引き続き2次関数の問題演習をしました。私の授業ではプリントが授業中に解き終わらなかったら、次回持ってきてもらうことにしているのですが、この次回持ってきてもらうことができる確率が低くて困っています。おすすめの忘れない方法としてはもじこ塾用のクリアファイルを作って、そのファイルにプリントをためていってもらいたいです。学校に教科書を持っていくように、もじこ塾にはクリアファイルを持ってきて欲しいです。
来週テストをする予定なので、今までに習った公式を復習しておいてください。


前回の授業報告
最初に今までの関数の範囲で扱った公式に関するテストを行いました。正答率は半分もいっていなかったと思います。公式を覚えていないとせっかく行った問題演習の意味がなくなってしまうので、全問正解できるようになるまで繰り返したいと思います。また、なかなか公式を覚えられない皆さんはテストの答えをトイレに貼って、こまめに見ることで覚えてください。授業は相似に入りましたが、いつまでも関数を引きずらないように頑張りましょう。

~~
プリントの整理はディスレクシア的には鬼門ですよねー。予備校で見ていると定型の子はプリントを整然と整理できるのですが,ディスレクシア的には上にあるように,クリアファイルに突っ込むのがせいぜいですね(苦笑)。でも,それをなくさず,ちゃんと持ってくるだけでも上出来なわけですが。

私自身もプリントの管理は難しいのですが,大事な書類はevernoteに保存するようにしたら,だいぶましになりました。



180926 新宿②クラス

こんにちは、ピノコです
今日は②クラスの授業をご紹介したいと思います。
しばしの間、お付き合いください!

授業内容:
1)筆記体

2)接頭辞/接尾辞ビンゴ

最近はフォニックスビンゴではなく、接頭辞/接尾辞ビンゴになりつつあります。
接頭辞/接尾辞は、ディスレクシア的にはダイグラフと同じ扱い、
まるっと読めるようにするべきものだそうです。

3)AGO
 QA100の質問に1分間でより多く答えられた人から手札を取っていく

※このクラスでは、1つの質問に対し、2文で答えてもらっています。
例:Can you cook? --Yes, I can. I can cook pasta.

4)文法説明(関係代名詞について)
①文法説明














②習った文法を使って問題に挑戦















5)英文音読
 ①前の人が読んだ文を次の人が和訳
 ②最後のオチを当てる














③1人1文音読
④ノーミスチャレンジ
⑤速読み:30秒でどこまで読めるかチャレンジ
⑥この英文についての問いに答える

6)ディクテーション(今日、読んだ英文より)
 先生が読んだ英文とその文の和訳を書く
7)文法問題(テーマ:関係代名詞)


授業風景:
今回の授業は、いつもの授業に比べて文法説明の多い授業でした。私の知りうる限りでは、もじこ塾の中学生クラスでここまでガッツリ文法の説明をしているところを見たことがなかったので、とても新鮮です。初めて関係代名詞の説明を聞いた生徒さんはもちろんですが、1度学校で説明を聞いてる生徒さんも『あ〜。そうだったんだ』と発見や気づきがあったようです。

※はい、生徒の要望に応え、関係代名詞を説明してみました。
もちろん、予備校で関係代名詞は何度も説明したことがありますし、もじこ塾の高校生(まだらに知識が入っている)に個別で説明したこともありますが、関係代名詞を知らないディスレクシアの生徒に、集団のなかで関係代名詞を説明するのは初めてでした。
私にもようやく、ディスレクシアに文法を説明する能力がついてきたようです・・・

◆ディスレクシアの生徒に文法を説明するときの注意点:

1) あらかじめ「今日は関係代名詞の説明をするから」と予告しておく

2) まず全体像や効果を語る(「関係代名詞というのは、文と文をつなぐ連結器のような存在で、これが使えると長く複雑な文が作れるようになる」)

3) 説明はコンパクトに、明快に。
最初に最低限の文法用語を教える(先行詞、主語、動詞、目的語)
それを使って、できるだけ短時間でポイントを突いた説明を心がける。
何についての説明をしているか、常にはっきりさせる。

4)文法説明をしたら、すぐに演習をして知識を確認する。

5) 説明、ゲーム(BBカードなど)、例文を作って口頭で発表してもらう、プリントに書いて解くなど、さまざまなアプローチで知識の定着をはかる。

6)例文は、とりたてて面白くする必要はない。あまり面白いと内容に注意がいってしまい、雑談が増えるので注意する。
文としてのリズムがあるように。あまりに人工的でリズムのない文だと、意味も把握できなくなってしまう。

2018年9月23日日曜日

180921 金曜新宿③クラス


こんにちは、ピノコです
今日は③クラスの様子をご紹介したいと思います。
しばしの間、お付き合い下さい!

授業内容:
1)筆記体
2)フォニックスビンゴ(テーマ:oa / al)
3)AGO
 疑問詞の部分が抜けている疑問文とその答えの文を見て、抜けている部分を書けた人から手札を取っていく
4)英文音読
 ①前の人が読んだ英文を次の人が和訳
 ②最後のオチを当てる


 ③1人1文音読
 ④この英文についての質問に答える


 ⑤速読み:30秒でどこまで読めるかチャレンジ
5)自由英作文(テーマ:好きな季節[15word以上])



 出来た文を1人ずつ発表
6)ディクテーション(今日読んだ英文より)



授業風景:
今回は英文音読の様子をご紹介したいと思います。この③クラスは、骨導ヘッドフォンの効果が高い生徒さんが多いクラスです。特に、効果が顕著に分かるのが『速読み』です。今回の速読みでは、ヘッドフォンをつけた状態とつけない状態で2回読んだ生徒さんがいました。その生徒さんはつけた状態で読むことで、つけなかった時より1行ちかく多く読んでいました。とても、不思議なヘッドフォンです。

※骨導ヘッドホン(正式名称プロナウンス)については,一度こちらに書いたことがあります→


2018年9月22日土曜日

180922 中学生保護者面談会


中学生の保護者を対象に面談会を行いました。
お越しくださった方,ありがとうございました。
何人かの方に重複してお話ししたことを,紹介します。

・ディスレクシアの中核的な困難は、ことばの音を聞いて文字に結びつけられないこと、および/または、文字を見ても頭の中で音が鳴らないことです。

・また、音韻認識の弱さもあります。これは、人の話を聞いても、何を言っているか拾いきれない状態を指します。ぼわぼわ~っとしか聞こえないと言う人、何人かでの会話になると何を言っているかわからないという人、何かを言われても最初が聞こえないという人もいます。
耳が悪いわけではなく、むしろ同時に聴覚過敏を訴える生徒が多いです。不要な音まで拾ってしまうから必要な音が埋もれてしまうとも言えるのかもしれません。

・「聞こえ方が改善すると、読める/書けるようになった」という生徒は多いです。本当に不思議なことですが。

・もじこ塾だけでは、特に高校入試を戦うのは難しいようです。もじこ塾は音と文字の間の脳内回路をつなぐことで、学校や塾での授業をわかりやすくする位置付けと思ってます。
もじこ塾だけで英語の勉強をしていて,それで十分足りている生徒もいます。それは学校に行っていない生徒です。それだけ学校の勉強がディスレクシアにはミスマッチということなのでしょうが、、

・もじこ塾は本当にディスレクシアに特化しておりまして,ディスレクシア的な特質を生かした指導方法をとっています。そのため,読み書きの困難の原因がディスレクシアではない生徒は,読めるようになるにつれ,どうしてもミスマッチが生じてしまいます。

・合理的配慮が10月1日から都内の私学でも義務化されるのに伴い,私立大学の対応は数年前とは様変わりしつつあります。2年前に門前払いだったところも,現在はお願いしたことはおおむね対応してもらえるようです。
・「合理的配慮はいらない」と言う自由もあります。いらないと言ったからって,困難が軽いことを意味しませんし,親が怠慢なことも意味しません。本人の意思を尊重すべきです。

2018年9月21日金曜日

180919 新宿水曜②クラス(「もじこ塾を破門されることはあるんですか?」)


こんにちは、ピノコです!
今日は②クラスの授業をご紹介したいと思います。
しばしの間、お付き合いください!!

授業内容:
1)筆記体
2)フォニックスビンゴ(テーマ:dis-)
3)AGO
 QA100の質問に1分30秒でより多く答えられた人から、手札を取っていく
4)英文音読
 ①前の人が読んだ英文を、次の人が和訳
文法説明。さっと説明して分かってもらうのは,とても難しいです


 ②最後のオチをあてる
 ③1人1文音読
 ④ノーミスチャレンジ
 ⑤速読み:30秒でどこまで読めるかチャレンジ
 ⑥ディクテーション(読み上げた英文の書き取りと余力があれば和訳)




5)文法問題(前置詞・関係代名詞)

授業風景:
今回のフォニックスビンゴのテーマはdis-でした。日本語でdisると言うと『否定的なことを言う』ことのような気がしますが、本来のdisには離れるという意味があるそうです。
こういう単語の話を聞くと生徒さん達も単語の意味がとても気になっている様子でした。

※disには「離れる」(discoverなど)もあるし,「欠落している」(disabilityなど)もあります。これを否定的方向性に狭く解釈したものが「ディスる」ですね。
「ディスレクシア(dyslexia)」は「読み能力(レクシア)の欠落(ディス)」という意味です・・・

授業後,なぜか生徒たちから「もじこ塾を破門されることってあるんすか?」と問われる展開に。「ここはこういう特性持ちの人[=ディスレクシア]しか入れないので,この特性がないという理由で入塾を断ったことはあるよ。あと,自閉系の人で,読めるようになった人が前にいた。そうすると難しく感じるポイントがここの生徒たちとは違ってくるので,その人にも卒業してもらったことがある。
でもこのクラスの生徒は全員この特性持ちなので,破門することはないよ」と伝えました。落胆材料ではなく安心材料として言ったのですが,そう伝わっていることを祈ります・・・

2018年9月20日木曜日

180917 国立中3クラス

国立中3クラス

① 10分間筆記体
② フォニックスビンゴ 『 ce- / ci- / -ice / -ace 』
③ 音読。
  ・一人が音読、一人が日本語に訳す。
   時折、先生の解説も交えながら、オチの直前までは生徒で進める。
  ・オチ部分は先生が音読。生徒はオチを想像し、日本語で答える。
  ・先生が英語で質問する→生徒は正解該当の文章を本文から探して、読み上げる。
   国語で出る「正解部分の文章を抜き出し、書いて答えていく形式の問題」を
   口頭で行っている感じです。


④ 自由英作文
  テーマ「自分が先生になったとしたら、生徒に何を教えたい? 」
   ” I will teach 〜 . ”
「いろんな色を使うと飽きない」



今日は少人数でした。読み書きが増しており生徒の負担も増えてるはず…。
いっしょに頑張りましょう。
今日も習った文章の係り方は「言語の癖」と思ってます。
その癖を体で知るのは有効かも。
英会話とか英作文とか、自分の言葉を使って触れていくことは、当事者的に動きやすいかも。
読解や日本語に直す場面に関しては、ちょっと難しいと思います。
授業後に、もじこさんと話したのですが「いちごのショートケーキ」は、
文字や読解においての、当事者に適切な距離感を思い出すために効果的だと思います。



個人的には、スペルミスを指摘されまくることで顔と紙が近づく可能性も疑っている。
目悪くて読み間違うわけじゃなくても「よく見ろ!」と注意指摘される場面は多いです。
(ざっくり読むのが特性だと思うが)子供なりに字をよく見ようと顔が紙に接近すれば、視野も狭くなり全体は見れず…が起きるのかもしれない。
…それを思い出すためにも、俯瞰の感覚って大事だと思います。


単語を覚えるコツは今もわからない。一番難しい。
thenとかthemとか…。/(^o^)\

ThemとThenとThereは音としての違いがちょっとしかないのが,混同しやすい理由らしいです

※自由英作文では,自分のことを語った短文をいくつか作ってもらっています。
こうした文章を10個くらい作っておいて,何を聞かれてもそれに持ち込むようにするという作戦です。

なので,短文を覚えてほしいのですが,生徒のなかから
「何度も書くと飽きる。色を変えれば飽きないので,何度も書けて,覚えられる」
という衝撃発言がΣ(゚Д゚)Σ(゚Д゚)
「いろんな色を使うと飽きない」と言うのです。
本当でしょうか?しばらく続ける予定です。


すばる君より,前回の授業報告
私が、北海道に旅行に行っていて本来お休みとなる予定だった今回の授業ですが、先日の北海道地震により急遽、旅行を取りやめて帰ることになり、授業が行われることになりました。先週配布した2次関数のプリントまで終えた生徒が、一人もいなかったので図形のプリントは用意していましたが、各々遅れを取り戻すことになりました。生徒が問題を解いているのを見ていると、座標上の点や線などと方程式が対応しているという意識が、たりていないように思えます。
※北海道地震で被災された方のことを,心から案じております。親ブログに最初の最初にコメントを下さった方が,実は北海道の方でした。私に本当にいろんなことを教えて下さいました。ご無事でいられることを祈っています。

2018年9月17日月曜日

180914 新宿金曜中3クラス

こんにちは、ピノコです!
今日は中3クラスの授業をご紹介したいと思います。
しばしの間、お付き合いください!


授業内容:
1)筆記体
2)先週の文法の復習


3)フォニックスビンゴ(テーマ:mb)
4)AGO
 助動詞の入った文を4つ作り、その文の和訳を言えた人から手札を取っていく





5)自己紹介
6)英文音読


 ①前の人が読んだ英文を次の人が和訳
 ②最後のオチを当てる
 ③1人1文音読
 ④ディクテーション
7)文法問題(15word以上の自由英作文)



授業風景:
今回の授業では、先週行った付加疑問文の復習問題がありました。付加疑問文は一般動詞・be動詞・助動詞・・・と色々入り乱れているので、頭の中が混戦しがちです。しかし、生徒さん達を見ていると、先週よりも頭の中の混戦が落ち着き、正解率も上がっていました。
※抜き打ち復習テストを試してみました。


※最近,自由英作文を書き始めています。
自分の好きなことなどで短文を10個くらい作っておき,何を聞かれてもそこに持ち込むようにすると,自分語り系自由英作文はかなり楽になります。しばらくは,授業内で英作文を書き,短文のストックを増やしていく予定です。



2018年9月16日日曜日

180907 ユリイカ姫

ユリイカ姫より:

9/7 レッスン8

内容
*宿題の答え合わせ(和英・ゴリゴリくん"that"・英語過去問・国語段落要約)
*分詞構文と動名詞の品詞と用法

わかったこと
もじこ先生の元に通い始めて早2ヶ月経ったが、構文(文型)がきちんと読み取れるようになってきたように感じる。
元々、単語が苦手で文法や構文で点を稼いでいたが、口語体に近い文章になればなるほど、構文が取りづらく、もどかしい思いがあった。
しかし、まず、品詞を見極め、修飾部分をカッコ()でくくると大きな文型が見えてきて、その中に小さな修飾語節かちゃんと見えるようになった。
まだ苦手なのはthat節の和訳をするときに、後置修飾となるthat節と修飾語が先にくる日本語の相性が悪く、物事の起こる順番がちぐはぐになる。決して間違いではなく、日本語の訳としては正解だが、英語のニュアンスとは異なってしまう。
こういったことはケースバイケースで場数をこなし文意を掴めるかにかかっているので、意図の読めないわたしとしては、まずは、日本語訳としての正解を目指し、それからニュアンスの違いに気を遣いたいと思う。

国語の要約については、短ければ短いほど簡単に感じる。3ページくらいの評論文ならば大体80〜100字が好ましい。文字数が多ければ多いほど、同等の表現が増え、取捨選択が難しくなると思っている。
また、内容は段落ごとに徐々に展開していくので、内容段落ごとにまとめるのが良いと思うが、展開の早い文章なら各段落ごとにまとめることにしている。



ふと思うこと : 単語の覚え方について
ディスレクシアあるあるだと思うが、わたしは単語帳を眺めて英単語が覚えられるタイプではない。
ではどうしたら覚えられるのか、今までどのように覚えてきたのか、を振り返るために何種類も単語帳を買ってみた。
比較的に合ったのは、トピックごとの文章に覚えたい単語が入っているタイプの単語帳だ。トピックは様々で、環境や経済、文化など多岐にわたる。たぶん、そのトピックに関係する単語が芋づる式に頭に入るからだろう。タグ付け(関連づけ)するのは大事だ。
ちなみに、わたしがメインで使っているのは、文単という文章で覚える英単語で、サブで類語を調べる時に使うのが、ランク順英単語という単語帳だ。こちらは、似た意味でも使う状況の違う単語が、品詞ごとに並んでいるので、英訳で何かの単語を調べるとき、その場合に最適な訳を見つけることができる。

「文単」


しかしわたしは聴力優性という特徴のあるディスレクシアで、耳で世界を把握していると言われている。だからかもしれないが、わたしは単語練習や暗記カードなどの自習ではなく、授業で聞いたり、人と話したり、とにかく実戦で1番覚えるらしい、ということが最近わかった。


もじこ塾の生徒は,単語を覚えるのに非常に苦労しています。ユリイカ姫も例外ではありません。
上に書いてくれたことからも,ディスレクシア的には,単語の暗記にこそ手助けが必要というか,相手になってあげる必要があるということに,改めて気づきます。
予備校ではふつう,単語の暗記は各自ですることという前提がありますが,ディスレクシアの場合,違うというか逆なのです。

2018年9月15日土曜日

180912 新宿水曜②クラス


こんにちは、ピノコです
今日は②クラスの様子をご紹介したいと思います。しばしの間、お付き合いください!

授業内容:
1)筆記体
2)フォニックスビンゴ(テーマ:expressions on time)
 1回目:英語で読む
 2回目:日本語訳を言う

3)AGO
 1分間でQA-100の質問に多く答えられた人から手札を取っていく

4)英文音読(Elementary Stories for Reproductionより)
 ①前の人が音読した文を、次の人が和訳
 ②最後のオチを当てる
 ③1人1文音読
 ④ノーミスチャレンジ
 ⑤速読み:30秒でどこまで読めるかチャレンジ
 ⑥この英文についての質問に答える

5)ディクテーション(今日読んだ英文より)

この生徒は,去年はほぼまったく字が書けなかったのです。
「聞く→話す→読む→書く」を体現する存在

 生徒さん1人が英文を読み、他の生徒さんたちが書き取る

6)文法問題(間接話法・時制の一致について)
間接話法は,人称の変更・平叙文への語順転換・時制の一致がポイント


授業風景:
今回のフォニックスビンゴのテーマは、時の表現(afternoonやthis morning等々)でした。時の表現はたくさん出てくるので覚えておくと良いとのことでしたが、実際今回読んだ英文にも出てきました、in a few monthsが!フォニックスビンゴのテーマが英文音読に発展していく授業でした。

※風邪を引いて声が通常の2割程度しか出なかったので,普段よりも生徒に多めに読んでもらいました。
このクラスでは,最近,文法説明を少しずつ増やしています。

2018年9月11日火曜日

180910 国立⑤(中1)クラス

紺さんより:

① フォニックスビンゴ
② 不規則動詞活用
  ・かるた
  ・坊主めくり
③ AGO
④ BBカード
  ・絵札を見て
    ” This is a (形容詞) (名詞) . ”
    ” These are (形容詞) (名詞) . ”
  ・スピードをして
    絵札では言えることを " This is a ( ) . " で口答。
    字札では先生が指定する単語を音読する。
⑤ 筆記で4つ作文する。
  ・I like (動物) / (食べ物) .
  ・I don't like (動物) / (食べ物) .
⑥ ディクテーション
  ・今日扱った内容や,生徒が作った例文を中心に。


このクラスで単語カード(不規則動詞活用)を使ったのは、初めてでしたね。
フォニックス読みできないものも多いようでした。
giveがマジックeではないことを、生徒さんの読みと先生の言及から
きょう初めて気づいた助手です(まるっと読み・字面全部をイコールして覚えたので)。
基本の単語こそ読みが難しいようで…。
先生もおっしゃっていましたが、少しずつ触れて慣れていきましょう。

~~~

動詞の規則活用(-ed)もまだ学校では未習のようですが,不規則動詞活用に進むことにしました。
昨年の某予備校での中1の授業と同じ進度,超・先取りです。
これからしばらく,不規則動詞活用で遊ぶことで,年内には不規則動詞活用を覚えられる予定です。

こういう形になっているものを,覚えるのはとても大変ですが・・・

こういう形になっていると,だいぶ覚えやすい

きょうはまったくの初めてで,音韻認識レベルで苦労している生徒たちでした(いわゆる「かむ」状態)。でも,間違っても明るく立ち直り励まし合う,品格あふれるクラスです。

180907 新宿中3クラス


こんにちは、ピノコです

今日は、中学3年生クラスの様子をご紹介したいと思います。
しばしの間、お付き合い下さい!

授業内容:
1)筆記体
2)フォニックスビンゴ(テーマ:i / ie / igh / y )
3)AGO
 今日しなかった事を英語で4文言えた人から手札を取っていく
4)付加疑問文
①1人5・6枚の英文の書いてある紙が配られ、その文に付加疑問文を加える
 (1文ずつ英文が書かれているたくさんの紙を使い、文法の理解をしました。)
②先生が提示する文を付加疑問文にし、ブギーボードに書いていく
5)BBカードで神経衰弱(字札を付加疑問文に変換)
6)文法問題

授業内容:
今回の文法問題は、夏休みにしたことについての英作文(10語前後で)や助動詞、付加疑問文と内容盛りだくさんでした。助動詞を使った付加疑問文に苦戦する生徒さんも、私もmustの否定はmust notだと思っていたクチなので、mustn'tに慣れません。

※文法問題はさきの国立月曜クラスと同じ内容。「書く内容や文法解説を増やすね」と宣言したところ、「えー」と言いつつ意外と好評でした。
英作文は、さすがに毎週のように口頭で英作文をしているだけあり、書く内容には困らないようです。そうなると書字やスペリングを意識する余裕ができるようで、想定以上によく書けていました。

思い起こせばこのクラスを開設してからちょうど一年。英語の読字能力ほぼゼロからスタートした生徒もいます。「聞ける・言える・読めるが十分にできるようになってから「書く」に進むべき」という仮説が、一年越しで裏付けられつつあるのかもしれません、、、

2018年9月9日日曜日

180905 新宿②クラス


こんにちは、ピノコです
今日は、水曜日の②クラスの様子をご紹介したいと思います。
しばしの間お付き合いください〜!

授業内容:
1)筆記体
2)フォニックスビンゴ(テーマ:trans-)
 1回目:フォニックスで単語を読む形式
 2回目:書いてある単語の意味を日本語で読む形式
3)AGO
 QA-100を2分間でより多く答えることができた人から手札を取っていく
4)自由英作文(テーマ:日本のおすすめ観光地)
5)英文音読
①1人1文音読し、次の人が和訳
②最後のオチを考える
③ノーミスチャレンジ(1人1文ずつ間違えずに読む)
④速読み:30秒でどこまで読めるかチャレンジ
⑤今まで読んでいた英文についての質問に答える
6)文法問題:関係代名詞の省略について等々



授業風景:
今回の自由英作文は、先生から構成について意識する様にと指示がありました。先生が、フォーマットを提示していたので、そこに文を当てはめていく形です。いつも通り、書きたい内容は湯水の様に出てくる生徒さんたちに助手はたじたじです。

※まず「主張」,次に「根拠」(説明,理由,例)という順番で展開させるのが,英語の論理展開の基本形です。(〈抽象〉→〈具体〉の展開)

180831 ユリイカ姫

ユリイカ姫より:





8/31 レッスン7

レッスン : 宿題(ゴリゴリくんの直し)の答えあわせ、評論文

わかったこと
・どこからどこまでが"共通の"前提条件なのかわからない
・前提条件や、匂わせる表現、暗黙の了解がわからない

1回目のレッスンの時に、記述問題において「何の話題の何を問われているのか」という前提条件の壁に突き当たったが、逆説的なことを匂わせる表現、暗黙の了解に気づいたとしても、書くのか、書かなくて良いのか、まだわからない辺り、出題者の意図を掴んでいない証拠なのかもしれないし、もしかしたら自閉スペクトラム特有の意図の読めなさなのかもしれない。

※「ここで言う「逆説」とは何か」という問いをまとめるのに苦しんだユリイカ姫。逆説とは,「ひとつのことが相反する2つの面を持つこと」「あることが意図とは真逆の帰結をもたらすこと」といった意味です。「逆説とは何か」という問いは全受験生泣かせですね。

ふと思うこと
自閉スペクトラムのある親子関係について
一方にしか自閉がない場合、コミュニケーションが成り立ちやすい。双方に持つ場合、共通認識や、暗黙の了解が互いにズレていることが多く、コミュニケーションにおいて語弊が生じやすい。
もちろん、自閉スペクトラムの個々の重さも関係がある。軽ければ軽いほど、手入れや訓練を始めるのが早ければ早いほど、実際に社会で体験する障害のレベルが違う、と思う。
わたしの場合、自閉は重く、わたしの母もしっかりと持っているため、会話している時に誤解がとにかく多かった。
この誤解というのは、意味の取り違え(自分のとりたいように解釈する)や、指示の意味や意図がわからない、などだ。

そこでわたしと母が気をつけているのが、
①主語の確認(特に主語の転換があるときは必ず言う)
②助詞を省略しない(いわゆる、"てにをは")
③英語で話す(英語は構造上、主語や目的語の位置が決まっており、省略できないため、"だれが、何を、どうした" が絶対にわかるし、日本語には薄い意思表示ができる)
④お互いの勘違いや思い込みがあることをわかった上で話す

まとめ
どうしても言葉を媒介として意思疎通をする以上、自分の特徴や特性を近親者に理解してもらうためにも、各言語の特性を理解しなくてはならない。
一方のみが自閉を持つメリットとデメリットについては、またいずれ。

~~
そうかー,私はやけに自閉っぽい人を引き付ける傾向があると思ってましたが,それは私が自閉的傾向がないので,コミュニケーションが成立しやすいんですね・・・

2018年9月8日土曜日

180902 ハイパーレクシアのウラジミール君

夏の終わり,ことばを獲得したウラジミールは,ことばと同時に悩みも獲得したようです。
疲れて煮詰まっていたようなので「1~2日,旅に出てきたら?」「運動もいいと思うよ」とすすめたところ,いろいろ話してくれました・・・




・一人で何かをするのは気が進まない。ゲームをするにしても遊ぶにしても,楽しさは他人とのたわいもない会話にある。

・何事も,友達がやっているのを見て,面白そうと思って始める。「楽しい」の幅は,友達がいるといないのとでは,全然違う。

・自分の意志がないから,転んだときに対処法がわからない。自分が,何が心から好きかわからない。
※このことに,とてもイライラしているようです。

・中学までの自分の感情の記憶がない。高校に入ってからは「誰にでも優しい人でいたい」と思ってそうしてきた。その結果,相手がどう思っているかは想像できるのに,自分の気持ちが分からなくなってしまった

・感情に突き動かされてということがない。志望校にしても志望分野にしても,得意科目から論理的に考えて決めている。

・今は友達はいない。高校のクラスの人たちはその場その場で流れていくような浅い関係で,卒業したら切れてしまった。

・友人に対する感覚は,ロシアでの生活の影響も大きい。ロシア人は無口で無愛想だが,震災のときは心から心配してくれた。そのとき,ロシア人も同じ人間だと知った。ロシアにいたことも,自分のとがりが削れていった一因かもしれない。ロシアで一緒に生活した人たちは友だち。

・ロシアで過ごした小学生時代が,いちばん感情のままに生活していた。いろんな外国人とアイスホッケーをしたり。

※そうですね・・・私もウラジミールと同じ年頃に東欧に住んでいたので,この点については,ウラジミールの憂鬱はある程度わかるつもりです。スラブ圏の生活は子供心にも毎日サバイバルで,一期一会という感覚がすごく強くなります。そして日本への望郷の念は強まるばかりなのですが,帰国してみた日本は人間関係がありえないくらい希薄でした・・・ウラジミールは人間愛が強いようですが,平成の日本には同じ次元で話せる人がいないので寂しいのかもしれません。

そして!先週の授業終了後,夏休みを振り返る文章を書いてくれました。
ついにウラジミールも文章を書けるほどに!

~~~
8月を振り返って

とても長い1ヶ月でした。
今の高校生の3ヶ月分ぐらいの時間感覚と同じぐらいだと思います。
もじこ塾の授業は、英単語不足を毎回痛感させられます。
そのおかげで、BASIC1000を最後まで一通り終わらせられたかなっと思います。
 振り返って思うことは、早く良い結果が出て、何とも言えない苦痛を無くなって欲しいという事です。
「ヤバイ、もう( )月だ。」っと心の底から漏れるように言ってみたい



2018年9月7日金曜日

180827 国立⑤(中1)クラス

紺さんによる、腰が痛くなった日の授業報告:



1クラス

10分間の筆記体

② フォニックスビンゴ『ai, ay, a(long)

BBカードを使って
  ・口答する即興作文。『I, my, me, you, your, you, …』の表現を使用した文を作る。フィクション設定OK

※目的格を使った文をつくるのは、なかなか難しいです。
I like him、I go to school with herなどが可能です。

  ・スピード。トランプゲーム「スピード」のルールを使って、絵札を出した人は、その絵柄から言えることを口頭で答える。 

④ ディクテーション。本日扱った『I, my, me…』あたりをメインに出題。

フィクション設定OK、というのは、例えば、
カード絵のキャラを自分の友達って設定にして、回答に使うのも良しとする事。
人数が少ない日は、助手の私も生徒役として授業参加することが多いのですが
即興作文は「ちょっとでも面白おかしく言いたいな〜」っていう心をくすぐります。
英語で、即興作文で、口答で……と、紺の苦手分野なんですが、この内容をするときは
「英語ってほんとうに言葉なんだな〜楽しいなあ…」と味わえてる気がします。
ちなみに、生徒さんのほうが作文も早く作るし上手だし、書くのも早いです。ぱない。

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※面白いことを言いたいからなのか、処理速度が遅いからなのか、作文でなかなか言葉が出てこない生徒がいますね。私も、例文などを言うときに、気の利いた設定にしようと思うのか、なかなか言葉が出てこないことがあります・・・
しかし、自戒を込めて言いますが、英会話で大事なのは、流れを止めないこと。通訳は1秒以上沈黙禁止です、そこまでとは言いませんが、いまいち気が利いたことが言えなくとも、とにかくすぐ返すことも大事です^^

2018年9月6日木曜日

180903 国立中3クラス

紺さんが腰を痛めてお休みしたので,きょうは助手なしで授業を行いました。

国立教室で使う道具は、紺さんが全部管理しています。
紺さんが来れないということは,この道具たちを一切使えないことを意味します。
ゲーム用のカードも,黒板代わりのホワイトボードも,ノート代わりのブギーボードも一切なし。普段の筆記体もなし(紺さんが管理しているので)。
教材のプリントとタイマー,白紙,単語カードだけ持っていき,授業が始まりました。
ところが、これが驚きの展開に・・・

1) 今日の事情を説明 
2) 筆記体:今日は自分の名前を書いてもらいました。

3) フォニックスビンゴ:これは通常通り。

4) 比較級・最上級の活用…生徒から要望があったので。

5) Let's Read(読み物)
5-1)教師が1文ずつ読み,生徒が訳を言う。
5-2)オチの意味を各自で考えてもらい,わかったら日本語で書く。
5-3)全員が話の内容を理解したところで,生徒が1文ずつ読み,教師が訳を言う。
5-4)ディクテーション:本文中から4文,書きとってもらいました。
5-5)文法解説
  

実は,中学生クラスで,赤ペンを使って〇をつけたり直したりしたのは初めて。


「下線部をどこからどう問われても大丈夫なように覚えてきなさい」と言いました。
さて,来週どうなるか・・・


6) 文法プリント
不規則動詞活用の穴埋め,10語の自由英作文,前置詞,反対語など。
このあたりで,生徒から「こういう,書くだけの授業もたまにはいいですね。達成感があってΣ(゚Д゚)という声が出始めました。
このクラスの生徒は,書きたいらしいのです・・・!
これには本当にびっくりしました。

というわけで,国立中3クラスの授業は,書字や文法を増やす方向にシフトします。
来週から,持ち物にノートが加わりました。

この方式を,新宿のクラスにも取り入れるかは,まだ決めてません。


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すばる君より、2回分の授業報告:

8/20
2週間ぶりの復帰となりました。お土産はりんご尽くしでしたがいかがでしたでしょうか。今回は、2次関数と直線の公式を扱いました。実はこの公式はとても有名で便利なのですが、正式な名前は付けられていません。私が教わった時は、この公式を編み出した塾講師の名前からムラチャンの公式と呼ばれていました。さすがにこの名前の由来を説明するのは大変なので、2次関数と直線の方程式というもっともらしい名前で今回は扱いました。しかし、この公式は学校では習わず、入試でも公式の名前は出さずにごまかして書くしかないものなので、もっともらしい名前で教えて、間違って答案に書かれてしまうより、ムラチャンの公式という到底、解答用紙には書けない名前で教えたほうが良かったりします。


8/27
今回は内分点の公式と三角形の面積の求め方を扱いました。これらは、前回に引き続き、学校では教えてくれないものです。学校のテストでは書けないけど、入試で使いこなせたら絶対に他の人より早く解けます。公式の内容を教えた後は、三角形の面積の求め方が使える2017年の奈良県の問題を解きました。さすがにいくつかヒントが要りましたが、複数ある三角形の求め方から適切な方法を選ぶ力を身に着けてほしいと思います。



※へ~,公式って勝手に作って名付けていいんですね~(´∀`)
じゃあ,もじこ構文とか,すばる構文とか作ろうかな、自由英作文の型か何かで(爆)

2018年9月5日水曜日

180828 りちょぱさん(ディスレクシアにとっての日本語読解の困難)

"徹底討論"で具体的に何をするか,りちょぱさんが細かく書いてくれました。



りちょぱさんより:

小論文の勉強を本格的に始めました。
始め 問題集を読み 問題を解いて 要約し 丸付けをしてから、塾へ持っていき
先生と見直しをしようと思っていました。
しかし、見直しをするために先生と読んでいると  ひとりで読んでいる時には気づかず見落としている部分がいくつかありました。



「上級現代文I」
日本語の論説文の読み方がわかります。
文章も適度に難しく,設問も説明・言い換え・要約と良問ぞろい

  年代など数字の読み飛ばし→時系列が整理できていない、年代の比較がわからない

※時系列の感覚が薄いのはディスレクシアの一大特徴だと,私は思ってます。
  これは長所にもなりますし(時空を飛び越えるような,鮮やかな場面転換のある文章を書く),短所にもなります(時制が全部現在形になる,時の表現が覚えられない)

  音読をすると 読み方が間違っている。 
  自分では漢字の読み方がわからないとは思ってないです。ただ読んでいると、わかっている読み方をしたと思っていても、口から出ている音は違っていたり、先に目で追っているところを読んでしまって、正確に音読をしたと思っていても 単語が入れ替わっていたり、飛ばしていたりします。これはかなりもどかしいですね。
※間違った字に見えるのではなく,脳内の音を口に出すときに,間違った音として出てしまうということですよね。ここからも,ディスレクシアが必ずしも見え方の困難とイコールでないことが分かります。

  黙読をしていると、解釈しづらい部分、漢字が多く音にはしたくないところは、目で追っているだけ。読んでいるつもりであっても噛み砕いて読んでいない、意味がわかっていないのに読めた気になってしまっているという事も多いです。小論文は一行に重みがあり(小説や物語は多少読み飛ばしていても話の流れだけはわかる。)一行解釈を飛ばしただけで作者の意見が変わっていたりします。また、入試問題には正解があるので制作者の思惑通り解釈できるかも重要なところだと思います。黙読の方が格段に楽ですが、意味をしっかり取らなければいけないので、疲れても音読をする重要性を感じました
※ディスレクシアにとっては,音読よりも黙読のほうが格段に楽です。でも教師の役割は,心を鬼にして,ディスレクシアな生徒に音読を要求することです。音読してもらい,間違いを"現行犯逮捕"することで,生徒がひとりで黙読したときに正しく読める割合が上がっていくようです。
読み飛ばしせず、著者の話をいったんは受け止めてもらうわけですが、この点が課題となる生徒がけっこういます。りちょぱさんも「自分は人の話を聞いてなくて、自分の意見を言いっぱなしということがよくある」と言っていました。著者の話を追えないということと、共通点がありますね。

そこから、塾で問題を先生としっかり読み、文章の意味をしっかりした上で家に帰って宿題として要約や問題を解く方法に変更しました。
文章を真面目に読もうとするからこそ、問題文の解釈のしすぎ(作者はそこまで論じてはいない)もあるので、問題を解いていくうちに慣れて、文章を正確に読めるだけでなく
正確に解答する事も考えられる段階にいけるようになりたいです。

ディスレクシアの生徒にとっては「きちんと読む」の部分に最大の困難があるので,その部分こそにサポートが必要なんですよね。必然的にもじこ塾では、読む(音読し、読み取った内容をパラフレーズする)作業が中心になります。この部分が正しくできれば,答案作成は比較的楽です。




感想
 久しぶりに書きました。りちょぱです。夏休みも終わりましたね。4月から8月まであっという間だった気もします。もっとガリガリ勉強するぞと言いたいところですが、問題集を解いていて、寝落ちがひどいです。小論文とか歴史系ってカタカナ多いですよね。漢字読んでいても眠いけれど、カタカナは読みづらいしさらに眠い。勉強している時間よりも寝ている時間の方が長い気が…  しかしやらないことには始まらないので引き続きちょっと無理するぐらいには頑張りたいと思います。

※旅行はするし,啓発活動にも参加するし,イベントフルに過ごしているりちょぱさん。浪人生らしくないと言えばそうなのですが,もともと立ち止まって自分を見つめなおしたいという理由で浪人しており,当初の予定通りに過ごしているように見えます。
「浪人生はかくあるべし」という枠に自分を押し込めず,「面白そう」と思えることに飛び込んでいく様子は,しなやかで美しいです(^^)
とはいえ,そろそろ大学受験が気になり始めたもよう。ここからは,小論文指導が主になりそうです(そうなのです,もじこ塾は小論文の指導も行っています)

180829 新宿⑤(中1)クラス[新学期,学校に行きたくない人へ]

こんにちはテュールです。

今週から通常の授業でした。
ひさびさの人もいれば夏休みも来てくれた人もいました。
授業の内容としては以下のとうりです。

1筆記体
2ビンゴ
3AGO
4休憩 

5英語で質問の回答
これは初めてやった人もいれば何回かやってた人もいたみたいです。
今日は10項目やってみました。皆できてた印象です。


6文法
表に書いてある単語を使いながら文を作っていきます。
できたらコインがもらえます。
白熱してました(^O^)


7書き取り
いつもどうり最後に書き取りをおこないました。
最近は一単語だけじゃなく二単語、三単語を書くこともしばしば
だんだんフォニックスの成果も見られるようになってきましたね。

 夏休みが終わってみんな学校が始まってます。
僕もそうでしたが、この時期はほんとに学校に行きたくなかったです笑
そんなときは、学校は勉強するところじゃなくて皆と遊ぶところだと思って通ってました。
そっちのほうが気が楽です笑



~~
この時期,学校に行くのが辛くなる生徒さんが,ちらほらみられます。
原因はいろいろですが,もじこ塾に来ている生徒の場合,読み書き困難と学校の授業とのミスマッチ,そして過度激動が原因になることが多いようです。

もじこ塾は,このような生徒さんの心に寄り添いたいと日々思っています。
1学期の中間テストの頃,このクラスの助手2人に,このような生徒たちにあてて文章を書いてもらいました。お題は(たぶん)「私の中学時代」:

★ピノコより
私の中学時代は逃げてばかりいました。
英語の授業はもちろんのこと英単語テスト・英語の補講等々を逃げ回り、ひどい時にはほふく前進で逃げ(廊下側がガラス窓で廊下を歩いてると丸見えの為)教頭先生に見つかって教室に強制送還されたりと・・・とんでも中学生でした。
そんな当時の私をクラスメイトは『馬鹿だ』と言い、大人達は『愚かだ』と言いました。それでも、配慮してもらうことの方が私にとって辛いことでした。
この歳になってようやく当時の大人が『愚かだ』と言っていた意味が少しだけ分かる気がします。頭に血が上って本来の英語の勉強をするという目的を忘れるなど愚か者がすることです。そのうえ、英語の授業に出席しないという硬い態度だけが解決策ではないと分かっても良い歳なのに頑な態度をとり続けた自分が今思うと、なんとものの道理がわからない奴だったと恥ずかしい限りです。
ですが、後悔はしていません。私は今の自分に満足はしていませんが、気に入ってはいるのです。中学生の時に、もしあのまま授業を受け続けていたらきっと私は『こう見えても、今の自分が気に入ってる』とは言えなかったことでしょう。そう思い込んでるだけかもしれないですけどね(苦笑)
自分自身で納得して英語に対する姿勢を決めることが大切なことなのかもしれません。


★テュール君より
僕がディスレクシアと診断されたのは高校2年の夏でした。
それまでは普通に公立の高校を受験して通っていました。
中学生の時は、確かに英語は僕も全くできなかったのでいろいろあの手、この手で逃げま
くってました。
例えば、中学1年の時に単語テストが全く合格できず、再テストを5回くらいやっていた
ので、20個くらいの単語を100回くらい書いて先生に提出して目の前でテストを受け,本当にできないことを訴えて、再テスト免除になったり、授業中に指されないようにしてもらいながらやっていました。また、夏休みの感想文などは、ワードを使って提出してました。
高校1年生は中学の延長線な感じの学習内容だったので、何とかなりました。
高校2年生になって診断された後、高校にパソコンの持ち込みと電子教科書、授業の録音
の配慮を求めたところ,パソコンの持ち込みと電子教科書が認められなかったので、県
立高校を辞めて、通信制の理解のある学校に移りました。ここで高校認定試験の選択も
あったのですが、認定試験にすると中卒になるので、高校卒業資格が欲しかったので通信
制に行きました。また、通信制を選ぶときも4つくらい見に行くのが大切だと思います。

~~
学校が楽しい場所なら,それに越したことはありませんが,
もし体に不調が出るほど学校がつらいなら,ほかに道はいくらでもあります。

2018年9月4日火曜日

180831 時雨くん

時雨くんより:

高校卒業認定に合格し、ほっとしたと同時にこれからは受験生になるんだなと感じました。自分にとって高卒認定そのものは目的ではなく大学受験のために必要な準備だったのでこれ自体よりもこの先を考えて今後も学習を進めていきたいと思います。

認定試験自体は特に難しいわけではありませんでしたが1か月程前から少しずつ対策をはじめ、2週間前から過去問をはじめました。準備にそこまで時間がかからなかったのは高校受験の頃の知識や問題の解き方のコツが多分に利用できたのが大きかったと思います。

特に社会科では中学生の頃に先生に言われた社会科の義務教育をやる意味は資料を見てそこから何が読み取れるかを知ること、そしてそれをどう利用するのか知ることだと言われたのを思い出しました。
範囲が変わっても勉強は積み重ねであることを実感しました。


中学生と同じ教材(筆記体,疑問文),Toe by Toe,それと8月はゆるく専門書を読んでみました。

※先日,高認(昔で言う大検)に合格した時雨くん。これからは受験生として、一年半後の入試を目指します。

時雨くんとは英語と国語の過去問を2~3回分解きました。こちらは例によって解いているところを観察し、全部解き終わったら感想を言ってもらい、間違った箇所は原因を徹底討論しました。とはいえ、英語と現代文はほぼノーミスなので、徹底討論すべき箇所はごくわずかでした。

今回わたしは初めて高認を詳しく見ましたが、少なくとも英語と国語については、これはセンター試験よりも1~1.5学年分易しい試験です。設問も素直で引っかけ問題はなく(時雨くん曰く「正解以外の選択肢がクソすぎる」)、長文の題材もセンター試験と比べ、かなり平易で日常的です。
とはいえ、高認をこの程度の対策で合格できるのは、やはり進学校の生徒に限られるでしょう。中堅校以下の生徒なら、おとなしく出席や定期試験で稼ぐ、あるいは通信制の高校に転校するほうが、高校卒業の資格は簡単に得られそうです。
また、ディスレクシア的にみると、各教科とも読ませる分量はそれなりに多いので、日本語の読字能力に難がある場合、易しい試験ではないと思います。
英語に関しては、一般的な高校の入試問題並みには難しいです。



ここまで彼は,高校受験の貯金と,持ち前の知的体力で順調に推移してきました。ここから先の英語の勉強は、おそらくは一層大変になることでしょう。なにしろ読字の部分でほんとうに苦労しているから。。。
彼は配慮申請はせず、検査も受けず、でも英語に関しては通常とは相当に異なるアプローチで戦う力をつけて、大学受験に一般入試で挑みます。何度も書いていますが、普通の人ならとっくに倒れているくらい追い込んでも、彼は倒れません(いろいろ忘れて帰りますが(笑))。
好きなこと、やりたいことが非常~に明確である点が、彼にとって強力な原動力となっています。

2018年9月3日月曜日

180831 新宿金曜③クラス


こんにちは、ピノコです。
今日は③クラスの様子をご紹介したいと思います。
しばしの間、お付き合いください!

授業内容:
1)筆記体
2)フォニックスビンゴ(テーマ:sh / s )
3)AGO
I want to 動詞 / I want 名詞 / I went to 場所・・・の文を4文言えた人から手札を取っていく

4)自己紹介を5文

5)不規則動詞活用
 ①ぼうずめくり
 ②提示された単語の活用をブギーボードに書く

6)英文音読
 ①1人1文音読し、次の人が和訳
 ②最後のオチをブギーボードに書く
 ③1人1文音読
 ④速読み:30秒でどこまで読めるかチャレンジ
 ⑤ディクテーション:音読した英文より

7)文法問題


授業風景:
今回のフォニックスビンゴは、なかなか正しい音が出せないsとshがテーマでした。s/shだけをみて発音するのと、単語の中に入ったものを発音するのでは、難しさが違います。きちんと発音できないと恥ずかしい思いをする単語も混じっていたので、いつも以上に音に敏感なビンゴでした。

※sitとshitですね。生徒も頭では分かっているのでみんな大喜び(笑)
実のところ,Please shit down.と言っていて,心の中でドン引きされているエリートビジネスマンのなんと多いこと…(/ω\)

授業後,ピノコが興味深い話をしてくれたので,書いてもらいました:

音に関していえば、私ごとで大変恐縮ですが、ここにきて自分自身の英語力の向上を感じています。はたから見れば「どこが?」と言われてしまう様な変化ですが、頭の中で鳴るんですよ、音が!
今まで、英語の長文を見たところで単語の音が頭の中で鳴るなんてことはありませんでした。そのうえここ最近、私の英語学習は週2回のもじこ塾での授業のお手伝いくらいで、果たしてお手伝いは英語学習の内に入るのか?と言う感じでして・・・
しかし、普段は一切英語に触れることのない生活を送っているので、週2回のもじこ塾の授業効果なのだと思います。
不思議なもので、音がわかると読むスピードで長文の意味をざっくりとですが分かる様になりました。これは、先生の言うところの『文字→音→意味』の回路が強化?されたのでしょうか??

※はい,きっとそうだと思います!

もじこ塾の中学生の授業の最大のテーマは,「英語の「文字→音(→意味)」の回路を作ること」だと,私は思っています。
これができれば,学校の授業の意味がわかり,知識を吸収できるようになるはず・・・
と思っていたら,ピノコがそのような成長を遂げるとは。
「教師が「音⇔文字」の回路を開発すれば,生徒の脳は「音⇔意味」の回路を勝手に開発する。これが自動化だ」という,アトランタで得た最大の教訓は,やはり本当のようです。


2018年9月2日日曜日

180826 全統記述模試

全統記述模試を,1.3倍の時間延長で実施しました。




時間延長は諸刃の剣です。
延長すれば,延長なしの場合よりもたくさん読めますが、そのぶん疲れも増します。
疲れが限界に達し、次の科目ではもう頭が働かなくなることも…
頭痛,腹痛,疲れ。生徒はいろんなことを訴えます。

それに、そもそも知識が不足していれば、延長したところで解けないものはやっぱり解けません。この事実に向き合うのは、とても辛いことですが。

時間延長は,得意科目で想起が遅い場合には効果がありますが,苦手科目を苦手でなくするものではありません。
このことは,生徒本人が一番分かっていることです。

場合によっては,時間延長なしで受けて,短い時間でできることをやったほうが,トータルで見ると点数が残る場合もあります。

どうすれば一番,自分の実力を出し切れるか。試行錯誤は続きます。

2018年9月1日土曜日

180829 新宿水曜②クラス


こんにちは、ピノコです!
久しぶりに全員揃った②クラス。以前より少し日焼けしたところを見ると、夏休みを満喫出来たのかなと思います。
それでは、②クラスの授業内容をご紹介したいと思います。
しばしの間、お付き合いください!

授業内容:

1)筆記体
2)フォニックスビンゴ(テーマ:前置詞)
 1回目:いつも通り、フォニックスで読む
 2回目:読みたいマスの前置詞を日本語で(例)behind→後ろに

※前置詞でビンゴを作ってみました。
前置詞は見た目が小さいせいか,ディスレクシア的にはもやもやした存在のようで,鬼門のひとつだと思っています。

3)AGO
 10word以上使った文を3文言えた人から手札を取っていく

4)英作文(テーマ:自己紹介)




5)30秒間(4)で作った英作文を音読するか、いつもの自己紹介をする

6)英文音読
 ①1人が音読し、次の人が和訳
 ②オチをブギーボードに書き込む
 ③ノーミスチャレンジ:1人1文読み、間違ったら3枚あるコインを1枚ずつ没収
 ④速読み:30秒でどこまで読めるかチャレンジ
 ⑤この英文についての質問に答える

7)ディクテーション:(6)の英文より



※ディクテーションは早読みで使った英文から出題し,「スペルが分からなかったらプリントを見ていいよ」ということにしています。該当箇所を探すだけでも読む負荷はかかっているはずですし,写す作業もそれなりに大変です。
IDAで「scaffolding(辞書によると「足場を組むこと」)が大事」と偉い研究者が口々に言っていたのですが,ふとこれがscaffoldingではないかと思い当たりました。正解に至りやすいよう,ちょっとしたヒントを与えること…

8)文法問題




授業風景:
最近、②クラスでは時々英作文をします。
『頑張る』は英語でどの様に言うのか等々、生徒さんたちは各々自分が言いたいことを英語でどの様に表現するかを聞いていました。
先生の英作文の説明を聞いていると、言いたい日本語から英語への変換は頭の柔軟さが必要だと毎度思って見ているピノコです。

※このクラスに限らず,生徒は「「運ぶ」って何ですか」「がんばった」って何ですか」と単語1つだけの訳を求めてきますが,日英翻訳は文が単位なので,文単位で考える必要があります。「荷物を運ぶ」「がんばったご褒美に~を買ってもらう」など。