2019年6月30日日曜日

190621 金曜中1クラス

紺さんより:

・筆記体
筆記体は自作教材に移行しました!

・フォニックスビンゴ( " ai / ay " )

・質問特集( Let's answer questions )

・AGO

・休憩

・前置詞( " on / in / by / under / over " )
   ・フィギュアを使って状態を見せながら前置詞を解説。




   ・生徒にフィギュアの状態を、前置詞の例文に当てはめ答えてもらう。
   ・生徒がフィギュアを使って状態をつくり、隣の生徒に答えてもらう。


・言い方が理解できたところで、口頭じゃなく、今度は筆記で回答してもらう。





・BBカードで神経衰弱
・ハリボーチャレンジ
   ・ビンゴからも出題あり。

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助手の紺です。金曜中1クラスの報告です。
このクラスは、耳の処理が上手で、返答も早い子が多く
フォニックスの定着がとても良い生徒さんもいます!すごいです。
「字を見て音を想起すること」が上手だし早いです。
(紺は↑これがめちゃくちゃ不得意です)

前置詞の使い方に苦労する生徒さんもいました。
おそらく前置詞は、受動態に似て、
客観でいる限り、構図(景色)に変化はなく、
どちらかの立場の目線(主観)になって初めて組み立てる言葉だからでしょうか。
俯瞰が上手な生徒さんは、苦労しやすい箇所なのかも。

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前置詞は、ディスレクシア的に苦労するポイントのひとつです。
その理由は、
・見た目が小さいから(inとisとitは区別しづらい)、
・文章をざっくりと理解しているから
・語順の感覚(線形思考)に注意が行きにくい

・・・と考えていましたが、紺さんの言う通り、ディスレクシア特有の俯瞰思考も関係しているかもしれません。

この状態を、「ネコがコップに入っている」と言うべきか、「コップがネコを入れている」と言うべきか、迷う子はとても迷います。
もう少し教え方を工夫する必要がありそうです。


2019年6月24日月曜日

190620 木曜中2/中3クラス

テュール君より:

皆さんこんにちはテュ―ルです。
今回も木曜日の授業の様子について書いていこうと思います。



中学2年生
1 筆記体
2 フォニックスビンゴ
3 質問特集
4 AGO
5 文法(be going to)
6 Let's Read(デコーダブルブックを使って)
7 ハリボーでカジノ

先週と今週とテスト休みの子がいたので小人数で授業を行いました。
人数が少ないとどうしても読む量が多くなります。
最近集中して取り組む時間が増えてきているので、とても疲れている様子が目立ちます。とってもいいことだと思っています。
読めなくても読む努力が大切だということを改めて感じました。

↑「読む努力が大切」。ほんとそうですね(ノД`)。
すごく疲れていても頑張って読むと、そのときは失敗しますが、その後すこし成長する・・・ように思います。とはいえ、帰りに電車で帰る程度の体力は残さないといけません。


2年生になるとある程度文法が入ってきます。
このクラスでも文法の授業がありますが飲み込みは早いと感じています。
ただ定着がどのくらいで進んでいくかは個人差があると思います。
LDの場合、反復がとっても大切なのでこれからもっと大変になっていくとは思います。


ディスレクシア的には文法の方が単語よりも定着しやすいです。ただし、テュール君の言う通り、反復が非常に大事です。








音韻認識の訓練(ハリボーチャレンジ)もだいぶ慣れてきたようでだいぶ音を分解できるようになってきました。
まだまだ聞き取りの部分はこれから期待です。

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独特の方法で特性理解を進めるこのクラス。多動ゆえのカオスは行くところまで行ったようで、今は生徒みずから「今の時間は頑張ろう」という姿勢を出してきます。
助手との会話も、とても多いクラスです。



中学3年生
1 筆記体
2 フォニックスビンゴ(中2クラスと同内容)
3 質問特集
4 AGO
5 文法 (助動詞+受動態)
6 Let's Read (Stories for Reproductionより)
7 ハリボーでカジノ

中学三年生は個々によって進み具合が違うので試行錯誤しながらやっていますがいい雰囲気を作ってくれます。
フォニックスも定着してきたので文法がメインに移り必死に喰らいついていってる印象があります。
読むことに関しては少し辛そうな印象を全体的に受けますが、しっかりと「読む」という行為ができているのでとてもいい傾向だと思います。
これから受験に向けて復習も含めた文法や活用が難しくなってくると思いますがとても楽しそうに学びができていると思います。


このクラスは生徒が増えました。と同時に、だんだん雰囲気が打ち解けてきたのが感じられます。
これから生徒たちがどんな一面を見せてくれるか、とても楽しみなクラスです。


2019年6月21日金曜日

190615 高1(土)クラス

★6/22(土)の高1クラスは、休講です★

土曜午後に、高1用のクラスを開設しました。
昨年の金曜中3クラスの生徒、昨年の国立中3クラスの生徒、新しく入った生徒で構成されています。
中1の頃から通っていたり,集団指導を立ち上げたときからの生徒もいます。
もじこ塾で最も新しいクラスですが、同時にもじこ塾立ち上げとともに成長してきたクラスとも言えます。

このクラスには、助手はいません。


助手がいないので、お茶はセルフサービスで


筆記体

質問特集

授業内容は中学生クラスと同じです:

1. 筆記体
  ※何人かの生徒は筆記体練習帳を完走し、現在は格言を書いています。
  ※筆記体でならスペルが覚えられると、公立中時代に学校側に筆記体の使用を直訴した生徒もいます。

2. ビンゴ(フォニックス、不規則動詞活用、接頭辞・接尾辞など)
    ※文脈抜きで、初見の単語を正しく読む練習です。

3. 質問特集(旧QA100)
    ※1分間でどれだけ多くの質問に答えられるかを競います。高校生なので基本は2文。

4. AGO
    ※英語で煽り煽られる練習(笑)。アイスブレークにもなります。
       このあとのハードな部に耐えられるようにすることが目的です。

5. 休憩
 ※このクラスは休憩時間に、ディスレクシア感覚についてストレートに語り合っています。学校は楽しいけど違和感もある、なんで××を勉強しなければならないのか、漢字なんかなくなればいいのに・・・etc.。後にも書きましたが、私は密かに感動しながら聞いています。

6. 文法
Vision Questを意識しながら、それよりも少し高度な内容を扱っています。
文法解説を行い、問題を解いてもらいます。中学の頃よりも,こういったことにずいぶん向き合えるようになりました。

7. Let's Read
1) 1文ずつ読んでは,次の人が和訳を言う
2) オチの意味を和訳する
3) 2周目。単語の発音に注意しながら,1人1文ずつ読む
4) 30秒チャレンジ:30秒でどこまで読めるか競う
5) ノーミスチャレンジ:ノーミスでどこまで読めるか競う
6) 付属の設問(内容一致,単語など)を解く

このクラスは、読字能力の欠如に苦しんでいる生徒が多いです。前回は,everyとvery、wasとsawなどの間違いがありました。苦労が多くても果敢に読んでいく様子は,見る者を圧倒します。

8. クールダウン
BBカードで神経衰弱(字札を疑問文にする)。上の4)と5)の間に行います。

9. ハリボーでカジノ
Let's Readやビンゴで登場した単語などを使い,音韻認識の練習をします。

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このクラスの最大の特徴は、「特性あるあるトーク」がたくさんあることです。
学校のこと、友達関係のこと、将来のこと・・・愚痴ったり、時には少し感情的になってみたり、あるいは笑い飛ばしたり。

ディスレクシアあるいは発達特性持ちだと、学校で違和感を感じることがときどきあると思います。
そんな違和感を言葉にしたとき、過剰反応も、否定も、黙殺もされず、なんとなく受け止めてもらえる雰囲気が、このクラスにはあります。
「わたしが昔、自分のことをバカだと思ってた頃~」といった表現がごく自然に受け入れられています。もじこだけが密かに感動しています(ノД`)。

2019年6月14日金曜日

190605 新宿中2クラス

伏見さんより:

こんにちは伏見です。
水曜中2クラスの担当をしています。

本日は生徒さんの人数が少なめで、また皆お疲れのようでした。それでも一生懸命通ってくるのだから偉いですね。

人数が少なかった事に伴い、今回は私もQA100やビンゴ、ウノ、音読、スピードなどに参加させていただきました。

私はいつも通りQA100をやっても生徒さんの半分以下しか出来ませんでした。皆個人差はありますが、生徒さん達を見ていると才能と努力の賜物なんだろうな、と思います。

今回のビンゴは「a」に関する単語を使って行いました。「a」はアルファベットの筆頭のようで一見簡単に見えますが、私は非常に難しい存在だと思っています。同じ「a」であっても、ロングのaとただのaとarでは発音が違います。私も生徒さんも一定の頻度で間違えました。
「a」についてもっと細かく言及すれば、発音も「あ」ではなく、「え」「あ」の間で口角を上げたような音です。基本日常ではあまり使わない口の動きであるため聞き慣れず、他の「あ」の音と判別する事も発音する事も難しいです。皆まだ発音に関しては精度は低いです。根気のいる作業ですし、そこまで極めるかは個人の自由ですが、まだまだ練習しなければいけない事は確かでしょう。

疲れると思いますがめげずに頑張ってほしいです。


1) 筆記体



2) フォニックスビンゴ(arとa(long, short))

この生徒は最近,筆で英語を書くことにはまっています


arとlong a,short aの区別は,伏見さんの言う通り,かなり難しいようです。
ディスレクシア的には,口をきちんと作り分けることができると,聞き分けることができ,そうすると書き分けることができる・・・はずです。

3) 質問特集
4) AGO
~休憩~
5) 文法 (be going toとwill)



以前の内容ですが・・・文法は例文をカードに書き,
サイコロを振って人称を決める,バターンプラクティスにすることが最近は多いです。

6) Let's Read
・1文ずつ順に読む
・30秒チャレンジ(30秒でどれだけ読めるか)

7) BBカードで神経衰弱(5分)

8) Let's Readの続き
・ノーミスチャレンジ(間違えずにどこまで読めるか)

9) ハリボーカジノ
Let's Readとビンゴで登場した単語に含まれる音を,ハリボーを使って確認

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大学で成績優秀につき表彰された伏見さん(おめでとう~!)
ビンゴやLet's Readに今なお苦労していますが,フォニックスに忠実に読むことで,少しずつですが着実に読めるようになっており,大学の授業はなんとかクリアできるほどになったそうです。
「こつこつ続けると,その人なりのペースで読めるようになる」を,彼女もまた体現しています。

もじこ塾では,生徒の人数が少ない時には,助手に生徒になってもらいます。
でないと,順番が回ってきすぎて,生徒がへとへとに疲れてしまいます。

年下の生徒の前で,年齢相応に読めないことをさらけ出すのは,キツイことだと思います。
でも伏見さんは果敢にそれをやってくれます。
その様子はほんとに偉いというか,尊いです(T T)。

生徒にとっては,
「しかるべき方法で地道に続ければ,少しずつ読めるようになる」
「専門分野にとても詳しくても,英語で苦労することがある」
「英語に苦労しても,立派に大学生をやっていける」
・・・といったメッセージになっていることでしょう。



このクラスは自閉的性質の強い生徒が多く,伏見さんの特性と共鳴する部分が多いようです。
考古学や歴史に関する会話で盛り上がってます(@@)。
そういった会話のあとは,生徒もちょっと心の鎧が外れるというか,読むことの苦労に向き合いやすくなるようです。

2019年6月6日木曜日

190527 国立中2クラス

紺さんより:

・筆記体
・フォニックスビンゴ



・質問特集( Let's answer questions )

・AGO

・自己紹介

・Let's Read(音読)

・BBカードで神経衰弱

・ハリボーでカジノ



5/13は見学の生徒さんも参加して、総勢5人で授業を行いました。
かなり賑やかでした!
勉強姿勢がちゃんと根付いている真面目な生徒さんが多いのですが、
冗談もいたずらもやれちゃう生徒たちでもり、
みんなの話を聞いたり会話する時間が、私にはとても楽しいです。
~~
不思議な結束感のあるこのクラス。
もしもディスレクシア専用の学校があれば、きっとこのような雰囲気だろう・・・といつも感じます。

以下は、私ごとです。
主に国立教室で、生徒と一緒に音読をしている私ですが、
最近、英語のリズムがちょっとわかってきたような気がします。
先生のお手本の音を聞きながら、なんとなく文面を眺めていたら、
自分なりのリズムのアタリをつけれるような感覚が芽生えてる気がしたのです。
というのは、かつて子供の頃、国語でこれと似た瞬間を味わっていて、
(例えば、文節を捉えられるようになった頃など)これのおかげで国語の音読も、
まあまあできてる風に見られる様になったんです。
まあそうは言っても、誤読は昔から膨大なんですけどね〜。全然減らせないです。
ミスの手前に自分で気づける数が増えているだけかも…?(′▽`)

音読用の英語プリントを見ているときの視界が、以前よりも明るくひらけた気がします。
一気に見れるスパンが、リズムを得て広がった…???
自分でも謎です。

~~
英語の「リズム」(拍というか、調子というか)が分かると、読み能力に役立つようです。そう言われて見ると、体を揺らし(リズムを取りながら?)読んでいる生徒はけっこう多いです。

2019年6月3日月曜日

190510 ゴウさん

ゴウさんより:

4月から予備校に通い始めたが、一瞬で辞めてしまった。原因は授業がわかりにくいこと。予備校選びの際にどれだけ我慢と妥協をすればよいのかがわからなかった。

講師が合わないと感じつつ勉強のモチベーションを保つことは非常に困難だった。
簡単な筆記体の練習にさえ手を付けられないほど意欲が低下していた。

もじこ塾では受動態について学び始めた頃。受動態は今のところ一番難しい範囲で、課題をこなすのがとても辛く、プリント1枚を終わらせるのに1時間以上かかっていた。涙がちょちょぎれそうになった。
受動態を終えると、他の範囲が易しくなったように感じられる。

~~
いっとき,スタミナがかなり低下したゴウさん。
数週間後に振り返って「あの頃は鬱の入り口でした」と言っていました。
その後,予備校を変え,いまはちょっと落ち着いたようなので,よかったです。

集団指導の予備校では,21世紀になっても昭和的な授業スタイル※をとっているところがまだ残っているようです。
そして,発達特性持ちには,そのスタイル自体が耐えがたいようです。

※昭和的な授業スタイルとは:

・「俺のやり方に従えば必ず合格する。これまでも何人もそうやって合格させてきた」と豪語し,ノートの取り方,下線を引く場所,マーカーの色などを事細かに指示。守らないと怒る

・授業を聞く姿勢にうるさい。飲食はもちろん禁止,手は机の上に必ず出せと言う,頬杖をついたり髪の毛を触ったりは禁止など。守らないと怒る(こういう講師はたいてい,昔は生徒を殴ってました)

・「こんなことも覚えられないやつは(田舎に帰れ/受験勉強をやめろetc.)」と恫喝する

精神的にこれだけ締めあげておきながら,授業そのものは分かりにくいようで・・・

・1つの解法や考え方を強制し,他を認めない

・プリントが読みにくい:情報量が多すぎる,コピーを繰り返したり,切り貼りで作られており,文字がにじんで読みにくい

たしかに,受験勉強というのは無理をするものなのですが,上はどれも,しなくてもいい種類の無理です。

ディスレクシア的には,学び方のスタイルについて上から押さえつけられるのは,耐えがたいことです。
自分にあった学び方のスタイルを試行錯誤する必要があり,そのことを認めてもらえてはじめて(読字訓練や暗記という)無理ができます。→こちらは,勉強したいなら,するしかない種類の無理です。

たしかに,ディスレクシア的には,するしかない種類の無理と,しなくていい種類の無理の区別が,時々つかなくなるのかもしれませんね…。

・・・

受動態は,ディスレクシア的には本当に苦労するポイントです。おそらく,「鳥がへびを食べた」も「へびが鳥に食べられた」も,絵としては同じだからだろうと思います。

ゴウさんは目下,国語で長く縦に読めないことに苦労しています。1行が長くなると,縦に読み続けるのも,下から上に目をすばやく動かすのもつらいようです。