2019年12月28日土曜日

191215-22 フォニックス講座

フォニックス講座を行いました。




フォニックス講座では、英語の44の音がどの文字に主に対応するかを学びます。
この「文字と音の対応」のことをフォニックスと呼びます。
2日間で、上の表のsからthまで進みます。

フォニックス講座では、この表が全部終わらないうちから、フォニックスを使って単語を読む練習をします。
これこそが、講座のメインイベントです。
シンセティック・フォニックスの利点に、3つほどの文字を学んだら、すぐにブレンディングの練習に進められるという点があります。
フォニックス講座では、1列目が終わったところで「フォニックスの使い方」としてブレンディングの例を示します(「n-e-tをつなげて読むとnetになるよ」)。
2列目が終わったところでフォニックスビンゴをして、25個の単語を読んでもらいます。

ほとんどの生徒は、フォニックス表を覚えることにはそれほど苦労しませんが、フォニックスを使って単語を読むことには、程度の差はあれ苦労します。ブレンディング(n、e、s、tの4つの文字をつなげて読むこと)やデコーディング(dropという単語を「ドロップ」と読み上げること)に苦労しています。

授業内容
1. ブロック体(Let's Practice Handwriting)
2. s~lまで教える
3. フォニックスビンゴ(s~lからなる単語のみ構成
4. AGO phonics(フォニックスをからめたUNO)
5. Long a~uまで教える
6. magic eを教える
7. フォニックスビンゴ(magic e)
8. ハリボーを使い、フォニックスビンゴに登場した単語をハリボーで表現してもらう



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今回、新たにコタくんが助手デビューしました。
ごあいさつがてら、日誌に初登場です!
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助手見習いとして二日間参加させていただきました。コタです!

軽く自分について説明すると、4月からもじこ塾に通い始め、AO で大学を決めたという感じです!
小学校教員を目指しているのでもじこ塾の助手をさせてもらうことになっています!
よろしくお願いします。

初めて助手として、また初めて中学生のクラスを見たのでとても色々な発見があり勉強になりました。
その中でも一番強く感じたことは、同じディスレクシアを持っていても色々なタイプがいるなと改めて感じました。
自分と初対面なのにすぐに打ち解けてくれる子、逆になかなか殻が硬いタイプの子、英語が嫌いな子や好きな子、様々なタイプの子がいて一人一人違うということを強く感じました。

もうひとつ、不思議だなと思ったのは、授業前の遊びで神経衰弱をしたのですが、3人で行って取れたのが2ペアだけだったことにとても驚きました。
もじこ先生に聞くと、ワーキングメモリーが小さいことが原因なのではないかと言っていたので、自分とは違うタイプでとても興味深いなと思いました。
以前自分が読んだ本の中に、ワーキングメモリーを鍛える様な「コグトレ」と呼ばれるものがあったことを思い出したのでそれについても少し調べてみようかなと思いました!

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多動の子、こだわりが強そうな子、多動もこだわりもなさそうな子。神経衰弱ひとつとっても、すごくできる子ととても苦手な子がいますし、いざ読んでもらうと意外と読める子、とても苦労する子がいます。コタくんの言う通り、一口に「英語が読めない」と言っても本当にさまざまです。
きっと同じ感想を、生徒のみなさんも持ったのではないかと思います。
さまざまな特性持ちに接することを通じて、自己理解を深めてほしいと願っています。



2019年12月19日木曜日

191218 新宿中2クラス(大所帯の年内最終回)

新宿中2クラスの年内最終回は,いろんなめぐりあわせで,大所帯となりました。

普段通りの授業内容ながら,生徒の成長を感じ,胸がいっぱいになりました。


もじこ塾のルールを念押ししてから,授業を始めました:
1. 教室に入ったら、授業終了までは電子機器使用禁止。
2. 人の間違いを笑わない。
そして,
3. 人が話している時はちゃんと聞く。

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1. 筆記体 
大文字が終わりそうな生徒が多いです。完走後は月や曜日,不規則動詞活用,ことわざや格言を書いていきます。



2. ビンゴ
どんどん読んでいきます。ずいぶん読めるようになりました。



3. 質問特集
1つの質問に2文で答えてもらいました。
4. AGO
Today's Special と書いたカードを4枚入れています。このカードを出した人は,その日のお題(この日は「自己紹介をする」)に答え,文のカードに応じてカードを稼ぎます。稼いだカードを2人以上の人に渡すことができます。

5. 休憩しながら英語で自己紹介
久しぶりの生徒がいたので行いました。みんな慣れているのでどんどん話せます。

6. Let's Read
1人1行ずつ読み,発音を確認してから,1人ずつノーミスチャレンジをしてもらいました。これも,ずいぶん読めるようになりました。


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巫女さんのお仕事のため、年末年始は助手をお休みする伏見さんより:

こんにちは。伏見です。
今回も水曜日の中学生クラスについての日誌を書いていきたいと思います。

本日の授業ではなんと生徒8人が勢揃いしました。
新宿のもじこ塾史上、これだけの生徒さんが一堂に揃ったのは初だそうです。

助手としては、
「みんな特性持ちだから特性持ちゆえのアグレッシブさでgoing my wayしないかな?収拾つくかな?授業成り立つかな?」
という心配を少々していたのですが、始まってみると心配は杞憂に終わりました。

確かにみんな元気ではあるのですが、結構まとまってるのです。
イメージでいうと龍みたいな感じです。

誰かが特性持ち独特の感性で面白いことや気がついたことを言って、それにみんなが共鳴する形でドドーッとそちらの方向に流れていくのです。
よって常にまとまった空気の流れが存在していました。

授業もそのような様子で聴いてくれたのでいつもと同じ調子で進んで行きました。

そして何より、生徒さん達がとっても楽しそうでした。
みんなこの塾に集まっているということは、どこかしら共通する感性を有しているということなので、“学校”という社会に合わせた空気とは異なる、“私達の空気・雰囲気”というものが出来上がっていました。
始終ほわほわした雰囲気で、見ている私も楽しかったです。

本日で最後になる生徒さんもいらっしゃいましたが、本当に良い「楽しい学びの空間」だったので楽しい記憶になったと思います。

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大所帯でも授業がだれないよう,カードの回収にさっと協力してくれたり,
「これは読めるから省略していいんじゃないですか」と言う生徒がいたり,
いつもなら思ったことを全部口に出す生徒も少し自重していたり・・・
生徒たちのほうから,スムーズで和気あいあいとした授業進行を作り上げるぞという思いが感じられて,メニューをこなしながら胸がいっぱいになりました。
長年授業をしていても,生徒の思いがここまで一体化することは,なかなかありません。

もじこ塾で教えているのは,あくまでも英語の読み方ですが,実は生徒たちは英語の読み方よりはるかに大事なことを,学びつつあるらしいです。

誤解にもとづく評価を受けたときに,どのような心持ちで臨むのか。
文字という圧倒的に不利な戦いと,自分のなかでどう折り合いをつけるのか。
自分が大事と決めたことに,どう向き合っていくのか・・・。

このクラスの生徒たちは,出席しながら,休みながら,あるいは卒業するときに,それぞれの答えを垣間見せてくれました。本当に立派です。
ディスレクシアでも(ADHDでも、自閉圏でも)、特性を正しく理解することは途中本当につらいものの、人を大きく成長させるのだと実感し、感無量でした。

このクラスの次回授業は年明けです。
年末年始は、普段できないことをして、楽しく過ごしてくださいね!



2019年12月12日木曜日

191125 時雨くん(筆記体の効果)

時雨くんより:

今回は「筆記体の練習の効果について」とお題をいただきました。

筆記体を始めてからブリッジを気にするようになり理系教科でアルファベットを書く時の一意性が上がったこともありますが、それ以上に英語の文のリズムが身についたように思います。

oとsの間が「ブリッジ」。
最初はcosも書けなかったのです



英作をしているなかで修飾を含めた名詞をいれる型が出てきやすくなり、方針が早く決まるからこそ一つ一つの修飾被修飾の塊を考えることに集中できて文を複雑にしやすくなったように感じます。





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「筆記体をやって、英語の抑揚やリズムがわかるようになった」
Σ(゚Д゚)という驚きの告白をしてくれた時雨くん。

何が不思議って、字を"書く"練習によって、抑揚やリズムといった英語の"音楽"を体得しているところです。
文字と音には不思議な関連性があるようで・・・

どういうことなのか、考えてみました:

 ・時雨くんには,数学や物理の格言を書いてもらっています。
格言というのは、抑揚がとりわけ強調されたフレーズです。
抑揚が正しく強調された文を頭の中で何度も音にすることで,英語のリズムが身につくことは十分考えられます。

・「書いている最中は、頭の中で音にしている」。1つの格言を4~5回書くのですが,「4回目にはだいぶ音を覚えている」。
書くペースというのは,黙読はもちろん,音読のペースよりも遅いわけですが,これがデコーディング(頭の中で文字を音にする)のペースとちょうど合っているのかもしれません。

・純粋書字練習によって協調運動が整うことで、それまで理解できなかった抑揚が理解しやすくなっているのかもしれません。

時雨くんの英語の字は、以前よりも判読しやすくなりました。
また,話す際にも音読する際にも(自分ではわからないらしいですが)ちゃんと英語の抑揚がついていますし,抑揚が間違っているときは,たいてい構文を勘違いしています。
・・・とこのように,書字も抑揚も進歩しているのですが,それが筆記体効果という一本の線でつながっているとしたら驚きです。

・時雨くんは「抑揚からわかる意味がある」(゚Д゚)とも言っています。
(他の生徒もまったく同じことを言っています。)
時雨くんも単語を覚えるのに相当苦労していますが、その分、単語と意味の一対一対応を超えたところで理解できる意味があるようです。


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授業内容
・宿題
和文英訳(1日1本)
筆記体(1~2日で1つ)

・授業(80分×週3回)
英会話(10分以上、質問に英語で答えてもらう。中学生と同じ教材)
鉄壁(毎週1章、単語テスト:単語を見て日本語を答える)
精読(下線部を正確に読んで、和訳する)
読む量を減らして解く(どれだけ少ない読字量で問題を解けるか)


IDAに行って、このメニューはアメリカで想定されている典型的なディスレクシア用読字訓練にかなり近いらしいと分かりました。
この内容は本当にハードで、普通では考えられないレベルの覚悟と体力が必要です。

2019年12月7日土曜日

191202 国立中2クラス(シュタイナー学校からの新入生)

紺さんより:

このクラスに、新しい生徒が二人加わります。
どんな変化が起こるのか楽しみです。いっしょに訓練していきましょう。

ビンゴや、質問特集(2文)、初見の文章を音読するなど日々訓練しています。

最近、このクラスでは私が言葉で注意する場面が増えています(ごめんね)。
笑いだすと止まれない、雑談が止まらない、先生の話を聞いてないように見える様子が
かなり増えたと感じるためなのですが、
中学2年というのは、深夜テンションみたいな瞬間が多い年頃かもしれませんね〜。
精神的に落ち込んでしまうよりは全然いいかも?
私も大らかに受け止めれられるように頑張りますね。

学校も大変だと思いますが「他の塾の課題もテストもあって大変」という会話も
できてしまう生徒さんたち。
多忙で、英語も努力の成果か読めるようになっているし、
賢いし、勉強の習慣もしっかり身についているからこそ、
ストレス発散な部分が圧倒的に足りてないのかもしれません。
せめて、もじこ塾にいる時間だけでも、勉強を他人の競争と捉えずに。
自分のペースを把握しながら、自分のペースで進めていって大丈夫なんですよ。(′v`)


1. 筆記体

小文字、大文字を終えたので、月や曜日を書いてもらっています。
このあと、不規則動詞活用、格言と続きます。


2. フォニックスビンゴ
3. 質問特集
4. AGO
5. 文法(比較級)



6. Let's Read
Dreams by Langston Hughes
短い詩を読みました。


シュタイナー学校の生徒さんが新たに入りました。

シュタイナー学校は小中高一貫。中学受験も高校受験もなく、それどころか成績表もペーパーテストも一切ないとのこと。
互いにどのような反応をするか、ちょっと不安もあったのですが、ふたを開けてみるとどの生徒も驚くほど自然な好奇心とともに、自分と違う環境の同学年の生徒を受け入れていました。

シュタイナー学校の英語教育は、かなりディスレクシア・フレンドリーと言えそうです。
小3で長い期間をかけて徹底的にシンセティック・フォニックスを教えているとのことで、色鉛筆できれいに彩色されたノートを見せて頂きました。
英語の授業は小1からあり、最初は音から入るそうです。音を徹底させてから読むことに進むとのこと。
書字指導も非常にスモールステップ。直線をきちんと書く練習から入るそうです。
美しさや言葉の音楽が非常に重要視されている点も、ディスレクシア・フレンドリーです。

本家ドイツにはLD向けのシュタイナー学校もある(?!)そうですが、そうでない普通のシュタイナー学校でも、十分にLDフレンドリーのようです。

このクラスは会話が多いクラスで、紺さんの言うとおり、最近はちょっとヒートアップしすぎかなと感じる場面がありました。少しずつ受験のストレスを感じているのかも?
新しい仲間が加わることで、いい方向に変化することを願っています。

2019年12月4日水曜日

191203 ぱぱさん(LD学会参加レポート)

お久しぶりです。どうもぱぱです。
僕の学校は先月に無事文化祭が終わり、とうとう受験と向き合わなければいけなくなりましたw
ですが、今回はそれと向き合う前に少しあることについて話そうと思います。


11/10に僕はパシフィコ横浜で開催された日本LD学会に行ってきました。
これはあとから聞いたのですが、高校生で参加した人は僕が初めてだそうですw

そこでは色々な発表やシンポジウム、ポスターセッション等が行われていて、どれも見たかったのですがなかなか全部を網羅は出来ませんでした、、、
その中で、僕が印象に残っているシンポジウムは特別支援教育の免許についてのシンポジウムです。このシンポジウムは日本国内の話題と欧米の話題が比較されていて、非常に面白かったです。また、免許の話だけではなくて、その国それぞれの特別支援教育を含めた教育の体系についても触れることが出来たので、とても有意義でした。

また、ポスターセッションでも興味深いものがあり、それはクラスの雰囲気と発達障害を持っている児童との関連性について研究していたポスターセッションで、そこでは発達障害の児童はクラスの雰囲気となんも関係性がないということが示されていて、なんだかほっとした気持ちにもなりました。

また、生徒と教師の学級の雰囲気についてのアンケートをそれぞれ取っていて、学級が上手くいっていると生徒が感じてるほど教師はまだまだだと思っていて、逆に学級が上手くいっていないと感じてるクラスの教員ほど学級運営がちゃんと出来ていると思っているというデータを見て、なんだかとても皮肉だなぁと心の中で思ってしまいました。

また、途中では僕の高校の卒業生でLD分野の先駆者でもある上野一彦先生と少しだけお話をする機会があって、その時に『好きなことで頑張りなさい。皆同じだとつまらないからね』という言葉を頂きとても嬉しかったです。
来年の会場は恐らく福岡になるそうですが、その前に僕は受験に向き合うことにしますw


では、また今度。

~~
上野先生との出会いのエピソードは、なんだか小説みたいですね。。
ぱぱさんはよく「みんな同じだと面白くないじゃん」と言っていますが、まさに同じ言葉を上野先生から言ってもらえるとは。

「好きなことで頑張りなさい、皆同じだとつまらないから」と、もじこ塾のすべての生徒に言いたいです、というかディスレクシアであるかどうかに関わらず、すべての生徒に言いたいです。

英語だけでなく他教科も猛然と追い込みを始めたぱぱさん。英語は急速に構文感覚を身に付けつつあります。もじこ塾の他の生徒の例にもれず、古文が苦手だそうです。


授業内容
・鉄壁(単語テスト)
・自由英作文
・ごりごり(読解用の構文を網羅する演習教材)

2019年11月20日水曜日

191115 金曜中3クラス(IDA後の初授業:ノーミスチャレンジの方法)


1週間お休みを頂き,アメリカのディスレクシア学会であるIDAに行ってきました。

今年は,衝撃的というレベルの教材や教授法との出会いはありませんでした。

でも,もじこ塾の集団授業はIDAの推奨内容にかなり沿っていることが分かったのと, 具体的な細かい修正点が分かったのが大きかったです。

IDAで聞いたことをもとに,授業を微調整したり,再確認したりしました:

1) 筆記体(10分間)
・今は,もじこ塾で自作したものを使っています。
・すべての文字を習った後は,ことわざを筆記体で書いています。
・ディスレクシア的には,筆記体を書く練習はLearn to Read(読み方を学ぶ)の段階ではずっと続けていいと,今は考えています。

2) ビンゴ
・このクラスの生徒はかなり読めるので,今は接頭辞をそろえた単語でビンゴをしています。今週のテーマは「reのつく単語」。
・ビンゴは,初見の単語をデコーディングする練習です。ディスレクシア的には,中学のあいだはずっと続けてよいようです。


3) 質問特集
・1分間で,簡単な質問(Where are you from? / Do you like soccer?など)にたくさん答えてもらい,その数を競います。
・このクラスは1つの質問に対し,2~3文で答えてもらっています。
・普段から瞬発的に返事をする練習を積んでおくと,いざという時もぱっと切り返せることを,渡米中に実感しました。



4) AGO(英語でUNO)
・イングリッシュ・オンリーでUNOをします。英会話の時間です。
・ゲーム中、自己紹介をします。これも渡米中に効果を実感しました。

~休憩~
このクラスは生徒全員の仲が非常に良く,罵倒・悪態も含め,話がはずみます。
進学校から自由教育,男子校・女子校・共学・不登校と,いろんな境遇の生徒が一対化しています。

5) 文法
文法と読み物のバランスに,目下悩んでいます。
文法も必要ですが読む練習も大事で,両方やると,時間が足りないand/or疲れて集中が続きません。
生徒たちも金曜で疲れているため、様子を見ながら扱う量を調節しています。

6)Let's Read
初見の文章の意味を理解してから,「ノーミスチャレンジ」と題する正しく読む練習を行っています。

IDAで,ノーミスチャレンジに関する発表がありました:

・この練習はMBAクラス(!)で行っても,最初のうちはかなり読み間違いが多い。
・まず正確さを追求すべき。速さを追求するのは,100%正確にデコーディングできるようになってから。
・意味が完全に分かるものを読むこと。
・総語数に対するミスの数を計算して(%),進歩を数値化すること。

そして
自分で読み間違いに気づけて自己修正した(self-correction)場合は,ミスには含めない

・・・この点を踏まえ,
「これからは,自分で言い直せれば,ミスにはカウントしないよ」
と伝えたところ,生徒たちはかなり気が楽になったようでした。

~~
この1年,ハリボーチャレンジはもじこ塾的に変化し,
単語に含まれる母音を特定する練習に最近は重きを置いているのですが,
IDAでも「母音の識別は難しく,かつ重要」と言っていて,驚きました。
「教師は,オトが似ている母音を,よく理解しておく必要がある」とのことです。
(metとmate,itとeatなど,allとold)

読み物に出てくる単語の母音の音がどれか,フォニックス表で確認しています。
上だと,lookとlock,talkとwork,quarter,through,managerが難しかったです。



ナイキのデザイナーのトップの人がディスレクシアだそうで,IDAから表彰されていました。
「自分の母語は落書きである(Doodling is my native tongue)。
自分は手を動かすことで考えがまとまっていく」
とスピーチで語っていて,この生徒のことを思い出しました↑


2019年11月14日木曜日

191112 ナツさん(ナツさん流・単語の覚え方)

11/5
こんにちは、ナツです。
今私の学校では、文化祭準備が進められています。(結構こき使われています)

今回は、品詞について教えてもらいました。そもそも品詞とはなんぞや状態だったので、この機会にじっくり教えてもらいました。名詞と代名詞の違い、形容詞と副詞、動詞、前置詞、それぞれの特徴や使っていい時、場所など教えてもらいました。ただ、理解まではできたのですがそれを文章に起こすほどの理解がまだなく、次回もう一度教えてもらう予定です。(私の記憶力がないだけですね( ̄∇ ̄))はい、ということで今回はこのぐらいにしておきます。文化祭準備で忙しいので…次回何か報告できるかもしれません。

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11/12
こんにちは、ナツです。
文化祭が終わったのですが、クラスで賞をもらえて全クラスの3位になれました〜(*´꒳`*)(私ごとですみません)

前回、品詞をもう一度教えてもらうとかほざいていた私ですが結局単語テストがまたあるのでそっちを優先してしまいました( ̄▽ ̄;)。
今回はconやcomが多く、覚えるのに苦労しました。

私が普段どうイメージして覚えているか書きたいと思います。




はじめに、何も見ず発音だけで先生と一緒に一回書き、
この時間違っている場所はすぐ指摘してもらい直していきます。
(※私が単語と意味を読み上げて,ナツさんがフォニックスを使ってスペルを書きます。
フォニックスルールに従っていない箇所は書けないので,そこは細かく確認します。)


次に、英語の隣に訳(意味)を書きイコールでつなげるイメージをしていき、


単語と訳をこれは同じ意味だと思いながら英語の下に同じ英語を3回ほど書きます。
(※②③からわかるように,ナツさんは,英語の文字列のイメージと,日本語の文字列のイメージが,比較的結びつきやすいようです・・・音と文字よりも。
その上で,英単語を言いながら,何回か書いていきます。)

この時一番最初に書いたものを見ながら書いていきます。

conducted=を行う (この列を見ながら、手だけで書く)
conducted
conducted
conducted                (こんな感じ)

英語を覚えるより日本語を覚える方が楽なので『を行う』を覚えておき、
conductedを薄っすらと覚えて本番に挑みます。(説明下手ですみません(´-ω-`))

これはあくまで私個人のやり方なので、自分に合った覚え方を探してください(╹◡╹)。


(※単語全体の視覚的イメージを覚えていて,より細かく覚えるために手に覚えさせている・・・という感じだと思います。

①聞いて書く,
②意味とつなげる,
③見て書いて,手と文字列のイメージで覚える
ですね。

①以外では音が介在していません。

でも,覚えるのにまったく音を使っていないわけではなく,
文字列に対応する音があると知れたことで,細部の記憶がだいぶ助かっているようです。)

ナツさんは,文字と音の結びつきがあまりに悪いので,このように日本語の文字列と英語の文字列を対応させて覚えています。
ディスレクシアと一口にいっても,比較的強い結びつきと弱い結びつきがあると思いますので,自分なりに得意な能力を使った覚え方を編み出すとよいと思います。)

2019年11月4日月曜日

191029 ナツさん(字が動いて見える)

こんにちは、ナツです。
中間テスト終わりましたね〜おつかれさまでした。



中間テストの結果は…って感じでしたね。はい。

え〜今回も単語テスト対策をしていきました。
イヤ〜疲れてたせいでなかなか頭に入ってこなくてですね、大変でした。
最後にble がつくのが多かったのですが文字列的にどうしてもフォニックスや、ローマ字読みで読めなくて苦戦しました。
※接頭辞や接尾辞は,フォニックスルールは度外視し,かたまりで認識するよう指導しています。漢字の部首のような感覚です。

tialなどティアルとか読みたくなってしまい心の中で暗示をかけるみたいにシャルシャルシャルって唱えてました( ̄▽ ̄;)
(本音 :唱えてもあんまり効果ないよ(*゚▽゚)ノ  )
※いやいや、唱えることはきっと効果がありますよ!


書くことなくなってきたな〜(´-ω-`)フッ。
仕方ないのでこの前あったことを書こうと思います。

授業中いつものように眠くなりながらノートを取っていたのですが、なんと!字が動いて見えたんですよ(`・∀・´)
その時は「あ〜字が動いて見える〜w」ぐらいに思ったんですが改めて考えると「ヤバイな⁉︎」と思うような事がありました。
疲れてたんですね、はい。
単語テストとりあえず頑張りますo(^-^)

~~
ナツさん,相当疲れてますね・・・\(^ ^ ) ヨシヨシ
レポートなど書く課題が多く,同級生よりも時間がかかるようで,毎回へとへとになりながら間に合わせているようです。

「字がうごめいて見える」はディスレクシアの症状として有名ですが,もじこ塾の生徒でこの症状を訴える人は数人しかいません。たいていの生徒はきっぱりと「自分は字が動いて見えることはありません。」と断言します。
しかし,「字が動く」と訴える一派も確実に存在します。
個人的には,錯視と関係あるのではないかと思っているのですが・・・

#錯視とは:
http://www.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/
閲覧注意です。絵が動いて見えるので,気持ち悪くなるかもしれません。

私も翻訳奴隷(実務翻訳者)だった頃,自分の正常な限界を超えて長時間追い込まれるように訳すと,字がゆがんで見えてきたことが何回かありました。
同時にみぞおちのあたりがむずむずと気持ち悪くなってきて,自分は極限状態にあると知りました。

ディスレクシアの生徒は日常的に,そこまで自分を追い込んでいるのですね。
ほんとに無理しないでほしいです。


2019年11月3日日曜日

191008-22 高1クラス/すばる君

高1(水)クラスの助手をしながら,TOEFLリスニングの短期集中対策を行っている,すばる君より:

10/8
TOEFL対策の授業ではリスニングをして、聞こえなかった単語を探して、聞き直すことをしています。そして聞き取れなかった単語は発音練習をしています。もじこ先生の考えでは発音できれば聞き取れるそうなのでアプリで発音を確かめています。しかし、聞き取れないものを発音するのは難しくて、自分で少しずつ発音の仕方を変えながらうまくいった時と失敗したときを比較するようにしています。この練習はリスニングができるようになって、スピーキングの発音も改善するので一石二鳥です。
※たしかに・・・単語を正しく発音できる(つまり会話の場で想定通りの反応が返ってくる)と,だんだん聞き取れるようになると,私は信じているのですが,「聞き取れないものを発音するのは難しい」というすばる君の指摘も一理あります。

すばる君にしても他の生徒にしても,基本的に難しいのは母音です。(beganとbegun,walkとwoke,alongとaloneの違いは,母音の違いしかありません。)
口の形を見てもらい,真似してもらってダメ出しをしたり,スマホの音声認識機能を使ったりして,発音練習をしています。
「一石二鳥」と言ってもらえると,ほっとします。「急がば回れ」でもありますね。

10/15
水曜日への授業に助手として入りはじめて4回目にしてようやくアクセントの位置や発音の違いがわかってきた気がします。ただ時々、全く違いがわからない単語が出てくるのも不思議です。これらの聞き取れない一部の単語がわからなくてリスニングの問題が解けなくなっていたのかもしれません。
※このときは,「trouble」の母音が何か,わからないようでした。



高1クラスでは読み物の「ノーミスチャレンジ」(ミスなく読むことを競う)をしています。
最初の頃,すばる君は数行でつまづいていました。話の意味は黙読でわかるし完璧に訳せるのですが,正しく音読するのは難しいようでした。
しかし,数回でめきめきと力をつけ,この週ついにノーミス完走に成功。
単語とその意味を知っている状態だと,ノーミスチャレンジの成長が速いように感じます。
(ここから,ノーミスチャレンジは易しめの課題を使うのが[使うのも]効果的とわかりました。)

10/22
今回はTOEFL対策の授業についてです。TOEFLのリスニングテストは場面がだいたい決まっていて、授業を受けたりチューターに相談しに行ったり図書館で友達と会話するなどの大学での一場面だけが登場します。前回は保健室に具合の悪い学生が行く場面だったのですが、これは聞きとりやすかったです。一方で授業は内容が複雑で難しい傾向にあります。フォニックスで単語の聞き間違いや聞き逃しを減らしていきたいと思っています。

もじこも噂に聞くTOEFLを受けてきました(ちょうど100点でした)。
ディスレクシア的には,スピーキングにこそ伸びしろがあると感じました。
スピーキング(やライティングでは)俯瞰思考を生かして骨組みをがんばって表現することで,点数が残るかもしれません。

一方で,TOEFLはリスニングの比重がとても高い試験であることも知りました。
リスニングだけでなく,スピーキングにもライティングにも,リスニングの要素が含まれている試験です。
となると,すばる君の言う通り,フォニックスで地道に正しい音を体得することは,全般的な点数アップに役立つはずです。

2019年11月2日土曜日

191030/31 新宿中2クラス(水)(木)(クラス統合にあたって)

中2クラスはこれまで,新宿に2つありましたが,11月から1つに統合します。
統合するにあたり,水曜助手の伏見さんと,木曜助手のテュール君に,それぞれのクラスについて,書いてもらいました:




こんにちは。水曜日の授業をお手伝いしている伏見です。
回数を重ねるごとに上がっていく生徒達のQA100の結果に、四季の移ろいを感じる今日この頃です。

 本日は、この授業では2回目となる比較級を勉強しました。
今回は前回よりもハードルが少し高い比較級でした。

比較級・最上級を言いながら,タイプ別に分類する
これが完璧にできるようになってから,最後に書いて練習します



特に前回にも出てきたbadの変化については、引き続き悩まされているようでした。
私も未だに覚えられていません。
→bad, worse,worstですね。特にworseはスペルが不規則ですし音もわかりにくいので,大変そうです。

皆、ハリボーで比較級の一連のセットを並べながら、一生懸命その語のフォニックス的特徴を頭に入れていました。

子音と母音を表現するハリボーとポイフルは、難解な単語と共に何かの法則を覚えなくてはならない時に、法則と綴りを実際に俯瞰することを可能にしてくれるため、円滑な理解を手助けしてくれるありがたい存在なのだと、生徒達の打ち込む姿を見て改めて感じました。そのように考えると自宅でゆっくり勉強する際は別の物でも代用がききそうですね。


*happ・i・erと母音が2つ続くと,しどろもどろになる生徒が多く,とても難しそうなので,ハリボーで確認してみました。伏見さんの言う通り,文法事項であっても,音をしっかり確認することで,整理されて入ることが多いと感じます。


 次回からこのクラスは木曜のクラスと合流するので、このメンバーで授業を行うのは今日が最後でした。
引き続き心に余裕を持ちつつ励んでいってほしいなと思います。

☆  ☆  ☆


こんにちはテュ―ルです。
10月で木曜日の中学二年生クラスはいったん終了で水曜日の2年生と一緒に勉強することになります。
今回は木曜日クラスの総括を書きたいと思います。

木曜日の二年生はとても出席率が良く、テスト期間でも来るような子が多かったと思います。
また、とても知的好奇心が高く、いろいろな話が飛び交っていた印象を受けます。
にぎやかなクラスでしたし雰囲気も良く、フォニックスの定着も日に日に良くなっていたと思います。
「やってみよう!」といえば「やってみるよ!」、という姿勢がとても素晴らしく純粋な子が集まったクラスだったと思います。
自分のできなさにしょげることなくコツコツと積み上げられのでこれからもこの調子で頑張ってもらいたいです。

同世代のかかわりはとても大切だと個人的に思っています。
学校が違う同学年の子とのかかわりの中で自分のペースと高校生までの道を自分なりに見つけてもらえればと思います。
水曜日のクラスも木曜日のクラスもとても雰囲気がいいクラスなので心配はしていません。
これからに期待しています。
「自分もこうして,LDの仲間と一緒に勉強したかった」と折に触れて言うテュール君。わたしも,中学生は5~6人の集団授業こそ,仲間を通じて自己理解を深められるという点で,とても効果があると感じています。

~~
1. 筆記体
2. フォニックスビンゴ
3. 質問特集(QA100)
4. AGO
5. 休憩
6. 文法(比較級)
1) 前回の復習 2種類の比較級/最上級を言う
2) happy, earlyなど「yをiに変えて-erをつける」タイプの比較級をハリボーで作る
3) 坊主めくりで比較級・最上級を言えるか確認
4) ブギーボードに,教師が指定した単語の比較級・最上級のスペルを書く(30秒間タイムトライアル)
5) 穴埋めプリントで比較級・最上級の問題を解く

~~
中1から中2にかけての変化を振り返ると,激動といってよいと感じます。
できるようになったこと,できないことの苦しさ。体の成長とともにちょっとずつ,でも確実に来る読字能力の変化。投薬の効果。中1の頃の大変さは克服しても,やってくる次の大変さ。他の生徒を通じて知るいろいろな特性・・・
中2クラスに渦巻く雰囲気を書くのは難しいです。ただ、困難について直接ことばにすることが少なくても,生徒たちは確実に何かを感じ取っているとは言えます。

引き続き,英語力向上を通じて,生徒の心の成長をサポートしていきます。

2019年10月24日木曜日

191022 ナツさん

単語テストの結果は!7点!でした❗イエーイ。嬉しい(*´∀`)♪最高記録だぜ!



今回の勉強はテスト対策の為、関係代名詞について教えてもらいました。
正直理解できる気がしなかったのですが、なんとか、なんとかできました。。゚(゚´ω`゚)゚。

関係代名詞は先行詞によって入れる語が変わります。
人はwho 、動物・事物はwhich、人と動物・事物はthat になります。

これを覚えるだけでも、that なら一緒じゃん!とか思ったり、
読めない先行詞が出てきてあれ?となったりしてしまい苦労しました。

そもそも、名詞、動詞、助動詞、の違いもあやふやだったので辛かったです。

また、関係代名詞の次の文面が成立している場合はwhose になり、
文面が成立していない場合はwhom になる。
これらを踏まえた上で文を成立させなければいけないので大変でした。
とりあえず、頭に詰められるだけ詰めたのでなんとかなると思います。

~~
英語の機能語(ここではwho, which, whose)は多くの場合,フォニックスでは読めないので,「w-h-oと書いて,読みは「フー」となる」と明示的に教える必要があります。
#who,whoseだとwhは/h/で,whichだと/w/なんですよね・・・そんなことも明示的に指摘する必要があります。

また,ナツさんも言っている通り,文法用語の意味するところを,語源的あるいは明示的に教えないと,音からの連想が働きすぎるらしく,「ジョドウシって~~~だと思った」的自分語りが爆発します。

この2点をしっかりクリアすれば,ディスレクシア的には,文法は比較的わかってもらいやすいと感じます。
ナツさんも、完全文という概念を直感的に理解していることが、上の文からも察せられます。




2019年10月19日土曜日

191011 金曜中1クラス

紺さんより:

台風接近中のこの日は
「低気圧だと疲れやすさが出る人も多いので、
 今日はゆるやかに授業を進めていきますよ。」
という、もじこ先生の説明から授業が始まりました。

フォニックスビンゴでも果敢に挑戦するシーンが増えてます。
授業毎に、全員声が出るようになってきてます。みんな偉いぞ〜!!
生徒さん同士や、助手との会話もちょっとずつ増えてきました。
嬉しい変化です(′▽`)

~~
史上最強といわれる台風が接近中で緊張感が高まるなか、全員が出席。
不思議な一体感のある授業となりました。

1 筆記体


2 フォニックスビンゴ
 低気圧で読字能力が落ちることを考慮して、少し易しめに。
 気圧が下降する局面では、普段以上に読み間違えたり、疲れやすくなったりする生徒が多いです。

3 質問特集
4 AGO
(休憩)
5 文法
This / These, That / Thoseの練習。
フィギュアを使い、This, These, That, Thoseを使った文を作る。
These are childrenと言いながら子供のフィギュアを取っていくなどし、できるだけ多くのフィギュアを集めた人が勝ち。


6 BBカードで神経衰弱
7 ハリボーチャレンジ
 ビンゴで扱った単語を講師が読み上げるのを聞いて、ハリボーを並べてもらう。
 正しく並べられたら、ハリボーに対応する文字を書いてもらう。


8 I / my / me / mineの表
9月から毎回、授業の最後に書いてもらっています。
間違いながらも毎週書いていると、だいぶ書けるようになります。

この表を何度も繰り返し書くというアイデアは、ご本人もディスレクシアという保護者からいただきました。「自分もそうされたかった」のだそうです。

最初は正答率がとても低いのですが、3~4佳回目には「ついに学校でもこの表の勉強が始まった」と報告してくれる生徒が増え、いまはほぼ全員が正解できます。
暗記ものは徹底的な反復が大事なんだと、改めて実感します。
11月半ばまでは続ける予定です。


紺さんも言う通り、このクラスは少しずつ、会話が増えてきています。これからの展開が楽しみです!

2019年10月10日木曜日

191001/08ナツさん (「頭がショート状態」)

◆先週分
こんにちは、ナツです。
少し気分が悪く、学校に行くのも辛い日々が続いています。(−_−;)

聞いてください、テストが返ってきたんです!な、なんと1点でした。イェーイ……(´-ω-`)はぇ〜あんなに頑張ったのに…現実は厳しいですね〜。
25単語の中から10単語しか出ないんですが、そのうちの13単語まで覚えたんですよ?
7単語先生と覚えた後に6単語も頑張ったのに(´;ω;`)
結果、先生と覚えたnegativeしか出なくてテストを見たときの絶望感は半端なかったです。
気持ちがブルーになって良くないですね(・・;)すみません。


先生とはいつも通り次のテストに向けて単語を覚えていったのですが、いかんせん気持ちが向かず苦戦しました。
覚えなくてはいけないと頭では分かっているのですが、気持ちが皆無と言っていいほど向かずスタートの時点からすでにショート状態でした(・ω・`)
また、今回re から始まる単語が多くそれに加えて複数形、過去形になったりするものがあったため追い討ちにあい、心身共に私の中では限界ですね〜(◞‸◟)

とりあえず、やれるだけやってみたいと思います。(・・;)/

覚えていない単語しか出ないというくらい,完璧に山がはずれ,とても落ち込んでいたナツさん。
ターゲットの単語テストごときに,身も心も削られて,かわいそうで見てられません。

この日は,replacedとreflectsの違いを覚えるのに,
「最後にdがつくほうは真ん中がaで,最後にsがつくほうは真ん中がe」
という方法をとっていました。
その覚え方は短期的対策にしかならないし,むしろものすごく覚えにくいと思うのですが(わたしは眠くなります),それがましと思えるほど,ディスレクシアというのは音と文字が一致していないんだな・・・と思わせる一幕でした。

===============================
◆今週分

こんにちは、ナツです。
中間テストが近いですね〜。テストってなんであるんでしょう?

単語テストが返ってきたんですが3点でした。(-.-;)
前回と比べるとイイかな?と思えるんですが、点数だけを見るとムムム(・_・;
あと、山が外れたのも大きいんですがね。

今回は単語テストがまだあるのでその対策をしました。
フォニックスで読める単語が多いので先生のチョイスで覚えていきました。

また、今回はsから始まる単語を多く覚えていきました。
ただ、意味と掛け合わせて覚えなくてはいけないので苦戦しております… 。

succeededなどは、cとeが2つ続いたり、
structure構造はrucの部分が心配で、発音と文字があまり結び付かずどうしても止まってしまいます。
satisfyは過去形にしなくてはいけないのでyをiに変えて、satisfiedと書かないといけないのでedをつけ忘れそうで心配です。
tasteはaをeと書きそうなのでここも注意しながら頑張ってみたいと思います。

中間テストも近いので頑張りたいと思います!ヾ(╹◡╹)


~~~~
点数には出ていませんが,ひそかに進歩を感じた回でした。
もう授業の最初にフォニックス表の確認はしていませんし,
今日はハリボーを使わなくても,feed,taste,structという音を聞いて一発でフォニックスで書いていました。
7つも単語を覚えるのにかかる時間も半減しました(30分)。

音と文字が結びついてくると,今度は単語の意味が覚えにくいと感じるようです。
これは,もじこ塾の生徒全員が突き当たる壁です。

「頭がショート状態」と言いつつも、読字能力の限界に挑戦するナツさん。本当にえらいです。


2019年10月8日火曜日

190927 ぱぱさん

どうもこんにちは(?)2回目の登場のぱぱです!
僕の学校は三学期制で、今二学期なのですが二学期のうちに体育祭と文化祭があるので意外とハードスケジュールになっております笑

さて、もじこ塾で指導を受けるようになってはや1ヶ月ですが、受けてみた感想を今回は書いていこうと思います。

正直、最初の数回は「お、どうにかなるやん」って受けていたのですが、並列などの分野に入ってくると途端に「…???」みたいになることが増えてきました。

自分は構文感覚に乏しくて、英文をまっすぐ(正しい順序?)で読んだ経験がほとんどなく(そのせいで細かい和訳でボロボロミスが出るのですが)、構文通りに読んでいこうとするとスムーズに行かなかったり、酷いと苦しいとまで感じることもあります。
先生曰く、「ここを超えればぐっと伸びる」とのことなので、ハードスケジュールをこなしつつしっかり乗り越えて英語力を身につけていこうと思います!
ではまた来月〜



目の前で、構文をとって読む訓練をしてもらっています。
本人も言っているように、この訓練は相当苦しそうです。
初めて来たときは「コスパが」「ムリムリ」「かったるい」と全力で抵抗していましたが,数回行い,少しずつ慣れてきました。

英語は、語順によって単語の意味が決まります(The bird ate the snake.とThe snake ate the bird.では意味が相当違います)
この意識を持てることを「構文感覚がある」と呼んでいます。

構文感覚は英語を読むために不可欠ですし、大学入試の英文和訳は構文把握力をアピールするために行うものなので、点数をとるためにも構文感覚が必要です。

これまでキーワードを拾い、間を超絶な推測力で埋めるという読み方に成功してきたぱぱさんにとって、これは非常につらいこと。
これまで上空から文章を眺めていた人が、地面に縛り付けられているような感覚だろうと思います。
肉体改造級の辛さで文章に向き合っています。

ぱぱさんは、耳からの情報入力(=講義)につらさを感じる、同じ行を再び読んでしまう、考えながら書くと字が大幅に乱れるといった、ディスレクシア的特徴を示す一方で、
音読は正確だし速いですし(ついでに発音も良い)、漢字に苦労はなかったと言っていますし、スペルミスも比較的少ないので、傍から見てディスレクシアだとは分かりにくいだろうと思います。

2019年10月4日金曜日

190926 木曜クラス(純粋ディスレクシアは真面目でひたむきな人たち)

木曜の中3クラスは最近、読字困難を抱える高校生が相次いで加わりました。
授業内容は中学生クラスと同じです。
1. 筆記体
2. フォニックスビンゴ
3. 質問特集
4. AGO
5. 休憩(振替の生徒がいたので,英語で自己紹介)
6. 文法(第4文型)
7. Let's Read(マザーグース)
・もじこが一度通して読み,聞いてもらう
・1文ずつ訳を言ってあげる
・1文ずつ,順に読んでもらう
・ハリボーを使い,単語の音を確認
・1文ずつ,順に読んでもらう
・ノーミスチャレンジ

紺です。テュール君の代打で入りました!
読みの困難さは、普段見ている他のクラスよりも、とてもとても強いです。
入塾時期の違いもありますかね?
ビンゴやAGOなど制限時間のあるゲームで
相手を急かす場面は少なく、終始穏やか。(′v`)
煽られて盛り上がるクラスもありますし、ここみたく穏やかな雰囲気も良いですね。

重度ですが、ひたむきで真面目な生徒さんが多いです。
悔しさを言葉にする子もいました。
本当偉い〜!具合悪くなる前に、ちゃんと休むのよ〜!!
授業中、相手が緊張しない程度の距離感を保ちながら、
無言のエールを送ったりと、とっても素敵なクラスでした。


最近わたしは,「そもそもディスレクシアってどのような人のことを言うのだろう?」という初歩的な問いについて考えています。

もじこ塾は,1)「純粋ディスレクシア」という人種が存在すると考えています。
ディスレクシアが得意なこと」の特徴を如実に示す人たちです。
コミュ力が高く,ルールのきわを突きたがり,学校に対しては割り切って一定の距離を保ちながら付き合っている。そんな人たちです。
(なお、この人たちは,ストレスが非常に強まると,発達障害的な行動(多動,不注意,こだわり)を見せる場合があります。)

一方,
2)ADHDがメインで読み書き困難が出る場合,
3)ASDがメインで読み書き困難が出る場合,
さらには,ADHD+ASDゆえに読み書き困難が出る場合・・・もあると実感しています。

1)2)3)の人たちは,読めない時点での困難はだいたい一緒なのですが,数カ月続けているうちに,だんだん傾向が分かれてきます。
細かく書くことは今日はしませんが,2)3)は読めるようになると,行動面の課題のほうが大きくなってくる気がします。

一方,1)純粋ディスレクシアは,読む部分の困難を克服するのにとても時間がかかり,かつ,行動面の問題はほぼ一切ありません。
そのためか,読む訓練という辛い作業に真正面からぶつかっていく傾向があり,しかも,年齢が上がるごとにその傾向は強くなる気がします。

このクラスは,そんな生徒が集まっているクラスです。
紺さんも言う通り、ひたむきで真面目で、「ここは訓練の場」とテレパシーで(?!)伝えてきます。
その様子には,心揺さぶられるものがあります・・・





2019年9月28日土曜日

190924 ナツさん(音と文字が結びついていないと,単語は覚えられない)

こんにちは、ナツです。
三連休があったので少し気持ちが楽ですね♪

今回はテストの報告からしていきたいと思います。前回に比べ悪く、3点でした(;ω;)やはり前回が良すぎたのでしょうか?今週も単語テストがあるので勉強するしかないですね。

授業では、前回同様テストに向けての単語の暗記でした。
今回は、7個も覚えることができて前回よりも2つ多く覚えることができました。
ただ、フォニックス表でできない単語を多くやり、tion でションと読むものや、ate などフォニックス表で覚えにくいものが多かったので、流石に脳がショートするかと思いました(o_o)。
(新しい接尾辞:tion, cial, lyを教えました。)

また「offisial」?なんかは、ffと続けて書かなければいけないのでうっかりミスをしそうで心配です。
positiveなどもsをzにしてしまいそうになったり、マジックeじゃないのにeがついて忘れてしまいそうになることがあります。
「テストの時は気をつけないと」と思うところが多すぎて心配です。(・_・;

~~
フォニックスが定着すると,今度はフォニックスルールにあてはまらないところが,覚えにくい難所になってきます。
1語ずつ,
(1)発音と意味を確認する
(2)ハリボーを使って音に分解してもらう
(3)ハリボーに対応する文字を書いてもらう
(4)例外の場所[音とスペルが一致していない箇所]は指摘してあげる
・・・という方法を踏んでいます。
ものすごく手間がかかりますが,この方法なら,なんとか単語テストに対処できます。
もし,単語に含まれる音を明示的に示さない場合,ディスレクシア的には,単語は単なる記号の羅列になります。
音と文字が結びついていない状態で,アルファベットの羅列を大量に正確に覚えるのは,とてもとても大変なことです。




ナツさんは,夏休みの宿題として,このような作業を何枚もこなしていますが,これだけやってもまったく,ひとつも,単語を覚えることができません(T T)

音と文字が結びついていない場合,何回書いても単語を覚えることはできません!!
全国の英語教師に,このことを知ってもらいたいです。



1音ずつ,ハリボーを並べてから,
フォニックスで書けるところと書けないところを確認しながら書いていきます。


2019年9月22日日曜日

190917 ナツさん(接尾辞,ローマ字の知識を使った指導)

こんにちは、ナツです。


今回もフォニックス表の復習からスタートしました。家で練習した甲斐もあって前回よりも言えるようになっていました。(≧∇≦)自分の中でも成長したように感じるので勉強嫌いの私でもなんとかやっていけてます。

また、先週のブログで書いたのですが英語の単語テストがあり先日返却されたのですが10点満点中6点もとることができました!(`・ω・´)(٩(ˊᗜˋ*)وパチパチ!!)
山が当たってなんとかかけました。
これからも単語テストが週一であるので、報告できたらしていきたいと思います。

今回の授業では、また単語テストに向けて勉強しました。
困ったことにフォニックス表で読めない単語やマジックeに似た少し違うものも出てきて、今回は苦戦しました。]
generation はtionでションと読みフォニックス表で読めないので、自分なりの理解の仕方で覚えたりしました。
とりあえず、テストに向けて覚えられるように頑張ります!

3回目の授業にして,もう接頭辞や接尾辞を教えなければならないとは・・・!
オートン・ギリンガム(ディスレクシア用読字指導法)では,接頭辞や接尾辞はかなり早い時期に,フォニックスルールを使わずに,表意文字的に教えるべきとしています。
tionで「ション」と読み,単語の最後について名詞を作る,と教えるようです。
その方法を採用してみました。

ナツさんは,かなりローマ字にひきずられる傾向があります。そこで,ローマ字できる部分は使ってもいいことにしてみました。
characterの場合,cha(キャ)・ra(ラ)・c・t・erとなります。
英語の音節に厳格に教えるなら,cha・rac・terなのでしょうが,ここの部分については厳格さより知っている知識を使う作戦です。

2019年9月21日土曜日

190918 高1クラス(水)/すばる君

水曜の高1クラスに、12月までの期間限定で、すばる君が助手に入ることになりました:

いつもは数学を教えていますが、今週からTOEFLテストのためにもじこ先生の授業を再び受けることになったすばるです。また、高1の授業の助手も務めることになりました。

今回は助手についての感想です。何度か国立の方で助手をしたり、見学をしたことはあったのですが、高1のクラスはとてもレベルが高かったです。ハリボーについては彼らのレベルにとてもついていけませんでした。一応、大学受験を突破した大学生の意地で仮にペーパーテストをしたら、彼らに負けていることはないと思います(?)が、ハリボーでは完全に負けています(汗)。
これから私がハリボーを身につけると英語は伸びるのか、そして既に受験英語のひどい発音の世界で生きていた私がハリボーを覚えようとして彼らに追いつくことができるのか、今後ブログに書いていきたいと思います。

~~
大学の派遣留学の成績要件は満たしているのだが、受入先大学のTOEFL要件をどうしてもクリアできない。特にリスニングが苦手・・・と相談を受け、「だったら、ここはハリボーの練習をしてみたら?」と提案したところ、12月のTOEFLを目指して修業することになりました。

・ハリボーを使い、単語に含まれる音素を理詰めで学ぶことが、リスニング力を上げるための、地道だが王道なのではないか?
・音韻認識力が向上すると、音に頼らずに読めているとしても、良い影響があるのではないか?
・正しく発音できれば、正しく聞こえるはずなので、発音を直すとリスニング力も上がるのではないか?

という仮説を立てて,これから検証していきます。


1. 筆記体
2. 単語テスト(鉄壁)
3. 質問特集 (1分間、1問につき3文回答)
4. AGO
5. 休憩しながら自己紹介
もじこ塾では、見学者が来たり、新しい生徒が入ったりしたときは、英語で自己紹介をします。すばる君に続き生徒全員に自己紹介をしてもらい、一番印象的だったものを選んでもらいました。
このクラスの生徒は笑いを取りに行くので、いつも腹がよじれるほど笑わせてもらってます。この日もそうでしたが、すばる君とはここまで大笑いしながらの授業はしたことがなかったかも・・・

6. Let's Read
a. 関連する文法項目の確認
b. Read - 1人1文読み、次の人が和訳する
c. 最後のオチの意味を、日本語で書く
d. Readに登場する単語の音を、ハリボーを使って確認


すばる君は、去年わたしがIDAからハリボーを持ち帰ったときに、実験台になってくれています。
「そのときよりも、ハリボーの使い方が進化していたので驚いた」とのおほめの言葉を頂きましたv。

e. ノーミスチャレンジ

f. 同義語や内容に関する設問に答える



2019年9月18日水曜日

190913 金曜中1クラス(人称を教える・その2)

こんにちは。伏見です。

このクラスの担当は初めてだったのですが、全体的に硬い印象を受けました。
まだ完全に打ち解けられていない雰囲気でした。
しかし、授業では獲る所獲っていました。
特に人称代名詞を使った神経衰弱ゲームでは個人で差がありながらも、比較的に飲み込み早く成果を上げていました。
一方で、人称代名詞を使った坊主めくりでは、各語の一連の人称代名詞の読み上げに難しさを感じている様でした。
今後の課題はこの辺りだと思われます。
努力を重ねて、少しずつ確実にこなせるようなると良いですね。

~~~
たしかに、まだ緊張感があります。間違うことを恐れているのかもしれません。
でも2学期に入り、だいぶ打ち解けてきた印象があります!

1. 筆記体
そろそろ、筆記体練習帳を完走する人が出てきそうです。

2. フォニックスビンゴ(oaとo+マジックe)


3. 質問特集(1文で回答)
4. AGO

~休憩~

5. I my me mineの練習
 a. 全員で表を言いながら、ホワイトボードに書く(復習)



b. mine、your、his ...を教える
一つずつの単語を大きく書き、ゆっくりはっきり発音し、音と文字の不一致の部分についてかなり細かく教えるよう注意しています。
音と文字が不一致の場合、ハリボーを使ってはならないことも分かりましたので、今は人称代名詞に関しては、フォニックスルールに沿った部分と沿っていない部分を明示的に指摘するようにしています。

「格」とは何かについては、生徒が聞いてくれるので、雰囲気のままに、かなり文法的な説明をしています。
(格とは名詞のかたちが変わること。日本語も"私は" "私の"を1語と考えたら、格変化していると言えなくもない、など)
そのほうが、納得感をもってI my me mineを覚えてくれるように感じます。
#にしても、正しくスペルするのは本当に大変なことなのですが・・・



 c. かるた
 

視覚認知の力が弱い子はかるたは苦手です。なので特性理解をうながします。「目で見る力が大変なんだね」と。

d. ぼうずめくり
こちらは、とりわけ音韻操作の弱さが出る気がします。
小さな音の区別がつらいと、he his him hisなどは、なかなか正しく言えません。
 
e. (休憩がてら、BBカードで神経衰弱をはさんでから)自分で書く





もじこ塾の中学生クラスは、宿題はありません。塾は訓練の場だと考えています。

お疲れ様でした!

2019年9月14日土曜日

190910 ナツさん

こんにちは、ナツです。




今回はフォニックス表の復習からスタートしたのですが、自分が思っていたほど酷くなく半分以上は発音することが出来ました。まだ危うい所は多いですが継続していき完璧になるまで頑張りたいと思います╰(*´︶`*)╯
⇒フォニックス表のほぼ全部を覚えてきました。
この表を覚えて順に言うことは,それほど難しくありません。たとえディスレクシアであっても。
問題はこれを使って単語を読むことにあります・・・そしてナツさんも例外ではありません。

その後は単語テストに向けての勉強をしていきました(毎週、ターゲットから20問の単語テストがあるそうです)
まず出そうな単語に山をはったのですが、私の脳内の限界で5単語しか覚えることが出来ませんでした。けれど今までなぁなぁにしていた事を考えると少しは進歩していると思います!
⇒ナツさんは、音と文字の結びつきが弱いのに加え、読み上げた単語を聞いても何と言っているかよくわかりません(音韻認識が弱い)。
その状態から、1つの単語を発音しながら書けるようになり,意味も言えるまでには、本当に時間がかかります。

単語はフォニックス表を応用しながら覚えていったのですが、どうしてもローマ字読みが抜けず苦戦しました。
また、名前読みも突っかかってしまい「i 」のところを「a 」と書いてしまう事が多々ありました。i は「い」とローマ字では言いますが、名前読みでは「あぃ」と読むのでa の「あ」(ローマ字読み)と間違えてしまうのです(−_−;)マジックeにもまだなれず今だに書き忘れをしてしまいます。
/i/という音に「e」(イー)という文字を対応させてしまう生徒は多いのですが、「a」と置いてしまうこともあるんですね。。

とゆう事で、苦戦してはいるもののなんとかやっていけています。まだまだですが、慣れてきてはいるので頑張ります‼︎

ナツさんには、単語に含まれる音を、ハリボーを使って表現することに挑戦してもらいました。
予想通り大苦戦。単語に含まれる音を頭のなかで数えるのではなく,単語を見て文字の数を数えようとします(しかし,英語は文字と発音が完全対応していないので,この方法だと間違います)。音の操作にたいへん苦労している様子がうかがえます。でも頑張ってます!

2019年9月12日木曜日

190909 時雨くん(ディスレクシア的・センター英語攻略法)

時雨くんより,マーク模試につきまして:



今回のマーク模試では理系では満足の点数がでた科目があったのがよかったです。
英語では早めの休憩と細かく立てた時間配分の効果で今回の目標点をだすことができ概ね良い結果になったと思います。

マーク模試としては7月にも別のものを受けておりそこでは「間違っているものを選べ」などのくだらないミスがありましたが今回はそう言ったミスもなく計算ミスも全体で1か所でした。
上の文言に限らず後で見る可能性(結局見なかったものも多数でしたが頻繁に引いた方が自分は見にくくなるよりも良かったようです)のある問題文中の言葉に濃い傍線を引き続けたのがよかったようです。

ついに英語で100点を超えました。センター同日模試ではその半分くらいの点数だったことを思うと,地道な訓練がいかに大事か分かります。
ちなみに,理系科目とほとんど点数が変わりません。


大学受験生の方から「時雨くんという人のセンター英語の解き方を知りたい」という質問を受けましたので,答えてもらいました。
デコーディング(単語の解読)に時間のかかるディスレクシアにとって、参考になると思います:

センターの作戦
順番:第3問→第4問B→第6問→第4問Aor第2問←ここで力尽きるor時間切れ

第3問A:開始直後であり読字能力もあるので一番しっかりと読み安定した点をだしています。
展開上,不要な文を選ぶ問題。この問題は,冒頭の下線前の部分を丁寧に読んで、内容を正確に把握してから「これと直接関係のない文はどれか?」を検証していくと正解できます。時雨くんは構文把握が正確なので,この問題を得意としています。

第3問B:パターンが最も分かりやすく要所(大抵は最後の話し手の最終文)を見つけやすいので読む量は少なくただし確実に読むように心がけています。
↑問題文のほんの一部だけと選択肢をじっくり緻密に読んで、正解を導きます。読むのはあくまで一回だけ。俯瞰能力があるディスレクシアならではの解き方です。

第4問B:広告は要所が散らばっていたりして解き切るために結果的に全文orほとんどを読みますが1文1文の意味が分かりやすくどんどん読み進めて解くことが多いです。
↑最近,正答率が上がってきました。

第6問:長文としては第5問の物語文よりも論説文のこちらを好んで解いています。初めにBの段落のテーマの整序で内容の予測ができ読みやすいです。その他の小問ではキーとなる単語を探し読む量を減らすようにしています。
↑英文の論理展開の知識をもとに,パラグラフ冒頭文や逆接(But, However)の後だけをじっくり読み,続いて選択肢を丁寧に読んで正解を導きます。全体の1/4~1/3を、1回だけ読みます。

第5問(小説)は、今はまだ手が回りません。

ここまででだいたい60分程度。だいぶ疲れてくるので,1~2分休み,もう一息解きます。

第4問Aor第2問:以前は第4問AもBの前に解いていましたが読字量が多く第2問に解けるものがあるときの時間づくりにどちらが解きやすそうかを見て選んでいます
↑グラフ問題は,意外と読む量が多いので,いまの時雨くんには読み切るだけのエネルギーが残っていません。
第2問の文法問題は,そもそも知識系の丸暗記が苦手なのと,短い選択肢は読み間違いやすいので(itとisの違いがわからない,など),ほとんど解いていません。

なお,時雨くんは発音問題とリスニングが最も苦手です(リスニングと数学の偏差値の差が30以上あります)。
発音問題ができないのは、文脈のない一語を正確に読むことが本当に難しいため。
リスニングは、語彙不足もありますが、設問文を解読するスピードが、読み上げスピードに間に合わないのが最大の要因です。
彼の発音そのものは,決して悪くないです。ネイティブにもよく伝わる、わかりやすいジャパニーズイングリッシュに聞こえると思います。

模試の後や翌日に無理して英語を読んだとき,時雨くんは後頭部が痛みだして,その日はもうそれ以上は読めませんでした。
彼にとって英語を読むということは,まさに身を削る行為です。

2019年9月9日月曜日

190903 ナツさん

こんにちは、ナツです。



今回は、フォニックスを教えていただきました。
分かる発音もあったのですが、私の認識が正しくなく訂正しながら少しずつ進めていき、なんとか表を教えてもらい終わった時には一時間が経っていて驚きました。

認識が正しくなかった理由がローマ字読みをしてしまったり、普段見聞きしている発音のまま発音していたからでした。
フォニックスを行なっていき少しずつでも直していきたいと思います( *`ω´)。
⇒英語をローマ字で読もうとするので、ローマ字で読めない単語はお手上げです。
ここまでは定型の生徒も同じなのですが、ディスレクシア的には推測が効かず(または推測できるようになるのに非常に長い時間がかかり)、単語が単なる記号の羅列に見えるので、覚えるのはほぼ不可能に近くなります。

フォニックス表が終わってから学校の英単語をフォニックスを用いて読んでいきました。結果『マジックe』というものを理解することができました。単語の最後にeが付くとa.i.u.e.o.の文字を母音読みするそうです。(もしかしたら認識の仕方が違うかもしれないです。(⌒-⌒; ) )⇒「名前読み」が正解です^^。アルファベットを名前の通りに読む読み方です(エィ,イー,アイ,オゥ,ユゥ)

先生はこちらのペースに合わせてくださるので、1つ1つ理解できるまでやっているので頭に入りやすかったです。

⇒フォニックス表を全部言えるようにすることを、宿題にしました。
練習用として、もじこ塾恒例・もじこと生徒とで交互にフォニックス表を読んだものを、スマホで録画しました。自分の声と教師の声が交互に入っていると自己修正がしやすいですし、自分の声を聞くのはインパクトが強いので、たいていの生徒は数回聞いただけ(⇒自己申告)でフォニックス表を覚えてきます。たとえディレクシアであっても。
ナツさんも「自分の声は嫌いですう~」と言いながら、録画したものを持って帰りました。

2019年9月6日金曜日

190830/190906 金曜中3クラス

紺さんより:

各々の通う学校の色、生徒さんの状況などが、実に多彩なクラスです。
多彩な中にいても対等に付き合えるあたり、ディスレクシアっぽいなあと感じます。
生意気と言われることがあるかもしれませんが、そのまま伸びて欲しいです。
生徒同士の仲も良いクラスです。
ディスレクシアの中でも得意不得意の個人差はあります。
音韻認識が上手、記憶力が良い、戦略的、文法がわかる、
当人比で書けるが読めない、読めるが書けない…etc
苦手な子が、できないんだと率直に言えることと、
得意な子が、自分なりのコツを伝えたりする様子に、いつも感動してます。

~~
少し生徒の出入りがあり,パワーバランスがだいぶ変化しましたが,
罵倒したかと思うと助け合ったりと,流れが速いのは相変わらずのクラスです。

1) 筆記体
全員が小文字を終了。大文字か格言を書いています。

2) フォニックスビンゴ
あえて難所の「long o」と「au」の区別を取り上げました。
スマホの音声認識を使って,coldとcalledを言い分けてもらったり。ちょっと難しすぎたかも。。

3) 質問特集
2文で答えてもらってます。1分で20問以上答えられる生徒も少なくありません。

4) AGO
このクラスの生徒は,カードの文字を読むことができます。

休憩

5) 文法
比較級の確認。大学受験生用の理詰めの説明(「比較構文は,thanの前後に比較の対象があり,カタチがそろっていないといけない」)に「これだけで次のテストで20点は上がる」と言う生徒も。それは言い過ぎだと思いますが,文法説明がディスレクシアに適していることを再確認しました。

6) Let's Read
1. 1人1文ずつ読み,次の人が和訳する
2. 最後の文は講師が読み,オチの意味を書いてもらう
3. ハリボーを使って単語の音を確認
4. ノーミスチャレンジ
・・・最近,この方式で安定しています。

このクラスは,特に音韻認識が弱い生徒がいるのですが,彼に言わせると「音を確認すると安心して読める」そうです。
実際,この生徒は1年前と比べて,吃音がずいぶん改善されました。


このクラスは私立の子(6年間という考え方ができる)が多いせいか
中3という学年でも、切羽詰まったようには感じません。
日々、淡々と読字訓練を進めています。ずいぶん読める生徒さんもいます。
淡々と訓練できること自体は、とてもすごいこと。
でもこの独特のまったり感は「目指すものがない」という状態が関係してるのかも…と
今回、特に強く感じました。

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このクラスの一部の生徒とは,初めて会ってから2年がたちました。紺さんも言っている通り,振り返ると,ずいぶん読めるようになったなと感じます。
このクラスを通じて「ディスレクシアでも訓練すれば,多くの場合は英語を読めるようになる」と,自信をもって言えるようになりました。

最近,専用の訓練をしっかりすれば,2年から2年と1学期くらいで,読み訓練はひと段落するように思うに至りました。
このとき,定型の生徒たちと混じって少し英語が大変な生徒としてついていけるようになるのか,英語があまり読めない/覚えられない人になるのか,英語の読字能力はほぼゼロにとどまるのか・・・は,やってみなければわからないですし,ひと段落した時点で次の課題が見えてくると感じます。
次の課題にどう対処するかは,自分がどの程度英語ができるようになりたいのか,直近の入試でどの程度の英語力が必要なのかによって決まります。
そのためには,目指すものを決める必要があります。

2年たったその先はどうするか・・・
このクラスに限らず,生徒のみなさんと考えていきたいと思っています。

2019年9月5日木曜日

190830 金曜中1クラス(人称を教える)

中1クラスの新学期が始まりました。

1) 筆記体
2) フォニックスビンゴ 
  久しぶりなのでmagic eの確認。
3) 質問特集 
  このクラスは,これがとても上手です!
4) AGO 
  そろそろenglish onlyにしようと思っています。

5) 休憩しながら、夏休みにやったこと 
  I went to ... / I saw the movie ...などの文を口頭で発表

6) 人称 

中1の2学期のもじこ塾の大きなテーマのひとつ。
この手の暗記はディスレクシア的には本当に大変なので,毎週扱います。

a. 一人称・二人称・三人称という概念を確認します。
 「わたしとあなたという二人だけの世界があって,そこに入ってくる最初のよそものがheやsheなんだよ」。
b. 格変化について説明します。
「日本語では,「私は」「私の」「私を」と助詞をつけるところを,英語は「私」そのものの形がだいぶ変わっちゃうんだよ。それが I / my / meなんだよ」

c. 人称は単語としてのただすまいが小さすぎるせいか,読み間違う子が続出します。
なので,大きく書いて,懇切丁寧に読み方を示します。
「weはこう書いて,「/w/+ロングe」って読むんだよ。」

hisとhimなど、1つの音素の違いが聞き分けられない、言い分けられない生徒もいます。
言い分けられるには、まず聞き分けられることだと思いますので、
講師が口を大きく動かして音素を示したり,フォニックス表を見せたりしながら,違いを示します。

かるた


夏に,人称に含まれる音素をハリボーで確認したことがありましたが,
スペルが不規則すぎたせいか,生徒たちは途中からぐったり疲れてしました。
やってはいけなかったようです・・・

7) BBカードで神経衰弱 ペアを作れた人は,絵札を見て文をつくる
8) 人称の一覧表:空所補充

かるたや坊主めくりで確認したあと,最後に1回だけ,言いながら書いてもらいます

今日は出席者が少なめでした。来週から本格始動でしょうか?お待ちしています!

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紺さんより:
今日は生徒さんが3人でした!
夏休み明けに期末試験(二学期制)がある生徒さんも多い様子。
『うわー…休んだ気になれないじゃん…』
って助手が思わず言っちゃったわ!これは大変だわ〜…。
8月中に学校始まってることにも、けっこう驚いたのに…。(世代差)
中1英語は、ディスレクシアにとっては、一番不親切で、
わからないことが多すぎる時期です、先生も承知の上なので、大丈夫。
少しずつ訓練していきましょう〜。



2019年9月3日火曜日

190831 ナツさん

はじめまして、ナツと言います。現役高校2年生です。
今月からもじこ先生のところでお世話になります。(*^ω^*)



唐突ですが、私がディスレクシアだと言われた話をしたいと思います!はじめは英語が嫌いで、苦手ではなく嫌いだったんです。そのため授業についていくことが難しく、『何言ってんだこの先生』状態でした。それが小学生~高校1年生まで続き、いくら勉強しても身に付かないため自分はバカなんだと思っていました。高校2年生になってから英語の先生が変わり、私の出来なさを鑑みて教えてくれたのがディスレクシアでした。はじめは、そんな名前聞いたことがないな〜と思っていたのですが、症状について知っていくうちに『あれ、なんか当てはまるもの多いな?』と思い先生に説明したところもじこ先生を紹介されました。

ここまでが通しての流れで、先日体験授業として実際に参加させていただきました。そこで、自分と似たような人が多くいて羞恥心でいつも詰まっていたのが羞恥心を感じることなく、一緒に勉強できました。(*´∀`*)
これから週1回通っていきたいと思っています。こちらも時間がある時に書いていきますので、よろしくお願いします。


この生徒さんは,高校の先生から紹介されて,もじこ塾に来ました。

某都立高校のその先生は,昨年,朝日新聞でもじこ塾の記事をご覧になり,「うちの高校にはディスレクシアがかなりいると思う」とお越しになりました。
中学生の授業を見学され,「この授業を高校の集団指導で行うことはできない…」とのことでしたが,その後,生徒のなかにディスレクシアを発見して,こちらを紹介してくださったようです。聞けばナツさんは,この先生から,ずいぶん懇切丁寧に個別対応してもらったとのこと。

※授業見学は,ディスレクシアを理解したいと強く希望する教育関係者の方のみを対象に,一部クラスで,1学期に1~2回程度をめやすに受け入れています。

英語の読字能力ほぼゼロのナツさんが,今後どのように進路を決め,英語力をのばしていくか,ここで可能な限り書いてもらいます。乞うご期待!

2019年9月2日月曜日

190829 木曜中2クラス/中3クラス

新しい助手が本格稼働を始めました。
イギリスの美術大学を卒業し、現在は東京で大学院生をしている「キリン」さんです。
これから不定期でいろんなクラスに出没すると思います。よろしくお願いします!

◆中2クラス・・・水曜と同じ内容です。
多動の生徒が多いクラス。久しぶりに集まったこともあり、多動がより一層出ていたかも。。
この生徒は、線におさめるように書くこと、運筆をコントロールすることに困難がありますが
地道に筆記体の練習を続けるうちに、だいぶ慣れてきました。





◆中3クラス・・・新しい生徒が見学に来ました。これから、クラスの雰囲気が大きく変わりそうな予感です。
1) フォニックスの確認
2) 見学者にフォニックスを教える
3) フォニックスビンゴ
4) 質問特集
5) AGO
6) 自己紹介+夏休みにやったことを英語で言う
7) Let's Read
・1文ずつ読んでは、次の人が和訳を言う
・フォニックス表とハリボーを使い、文中の単語の音を確認
・30秒でどこまで読めるかチャレンジ
・内容に関する質問に答える

キリンさんより:
私はディスレクシアですが大学の4年間をイギリスで過ごしたため英語を読むのは"得意"だと思っていました。しかし、助手としてフォニックス講座(※ハリボー)を見学している中、私は文字を読んでいるのでは無く、感覚や記憶(サウンドや一つのイメージとしての文字の並び)を通して読んでいた事が判明しました。だから、たまに変な読み間違えをしてしまうのが具体的になぜなのか自分の中で少し明確になった気がします。


わたしが以前から、その写真のセンスの良さをプッシュしている生徒がいるのですが、美大生のキリンさんに写真をほめられて嬉しそうでした。