2019年9月6日金曜日

190830/190906 金曜中3クラス

紺さんより:

各々の通う学校の色、生徒さんの状況などが、実に多彩なクラスです。
多彩な中にいても対等に付き合えるあたり、ディスレクシアっぽいなあと感じます。
生意気と言われることがあるかもしれませんが、そのまま伸びて欲しいです。
生徒同士の仲も良いクラスです。
ディスレクシアの中でも得意不得意の個人差はあります。
音韻認識が上手、記憶力が良い、戦略的、文法がわかる、
当人比で書けるが読めない、読めるが書けない…etc
苦手な子が、できないんだと率直に言えることと、
得意な子が、自分なりのコツを伝えたりする様子に、いつも感動してます。

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少し生徒の出入りがあり,パワーバランスがだいぶ変化しましたが,
罵倒したかと思うと助け合ったりと,流れが速いのは相変わらずのクラスです。

1) 筆記体
全員が小文字を終了。大文字か格言を書いています。

2) フォニックスビンゴ
あえて難所の「long o」と「au」の区別を取り上げました。
スマホの音声認識を使って,coldとcalledを言い分けてもらったり。ちょっと難しすぎたかも。。

3) 質問特集
2文で答えてもらってます。1分で20問以上答えられる生徒も少なくありません。

4) AGO
このクラスの生徒は,カードの文字を読むことができます。

休憩

5) 文法
比較級の確認。大学受験生用の理詰めの説明(「比較構文は,thanの前後に比較の対象があり,カタチがそろっていないといけない」)に「これだけで次のテストで20点は上がる」と言う生徒も。それは言い過ぎだと思いますが,文法説明がディスレクシアに適していることを再確認しました。

6) Let's Read
1. 1人1文ずつ読み,次の人が和訳する
2. 最後の文は講師が読み,オチの意味を書いてもらう
3. ハリボーを使って単語の音を確認
4. ノーミスチャレンジ
・・・最近,この方式で安定しています。

このクラスは,特に音韻認識が弱い生徒がいるのですが,彼に言わせると「音を確認すると安心して読める」そうです。
実際,この生徒は1年前と比べて,吃音がずいぶん改善されました。


このクラスは私立の子(6年間という考え方ができる)が多いせいか
中3という学年でも、切羽詰まったようには感じません。
日々、淡々と読字訓練を進めています。ずいぶん読める生徒さんもいます。
淡々と訓練できること自体は、とてもすごいこと。
でもこの独特のまったり感は「目指すものがない」という状態が関係してるのかも…と
今回、特に強く感じました。

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このクラスの一部の生徒とは,初めて会ってから2年がたちました。紺さんも言っている通り,振り返ると,ずいぶん読めるようになったなと感じます。
このクラスを通じて「ディスレクシアでも訓練すれば,多くの場合は英語を読めるようになる」と,自信をもって言えるようになりました。

最近,専用の訓練をしっかりすれば,2年から2年と1学期くらいで,読み訓練はひと段落するように思うに至りました。
このとき,定型の生徒たちと混じって少し英語が大変な生徒としてついていけるようになるのか,英語があまり読めない/覚えられない人になるのか,英語の読字能力はほぼゼロにとどまるのか・・・は,やってみなければわからないですし,ひと段落した時点で次の課題が見えてくると感じます。
次の課題にどう対処するかは,自分がどの程度英語ができるようになりたいのか,直近の入試でどの程度の英語力が必要なのかによって決まります。
そのためには,目指すものを決める必要があります。

2年たったその先はどうするか・・・
このクラスに限らず,生徒のみなさんと考えていきたいと思っています。