2018年10月6日土曜日

180928 ユリイカ姫(言葉は世界観の中でその効果を発揮している)

最近、風邪を引いている生徒が多いです。ディスレクシア的には、体調不良はてきめんに読字能力に出ます。そんなユリイカ姫より:



9/21 レッスン10のユリイカ日記は風邪のためお休み

レッスン11

内容
*評論2
(宿題は風邪のためできなかったので答えあわせはなし)

わかったこと
見開き1ページくらいの評論文を2本解いた。最近解き方の自分なりのコツを掴んできたのか、時間もそれほどかからず、体力の消耗もそんなにひどくなくなってきた。
そんな今でも問題点は、

①「〜とはどういうことか」系問題で前提を作るのが難しい
→これはまず、前提が何か、という問題から始まる。どういう状況下(問題に問われている部分の状況)において、"〇〇ということ"なのかを考える。
もちろん字数によってはこの部分はカットされることもあるが、大体、字数が多くなればなるほど必要となってくる。

②抜き出しはできても、それを"要約+言い換え"するのが難しい。
→私だけかもしれないが、文章と言葉にはズレがあると感じている。文章には価値観があり、言葉はその世界観の中でその効果を発揮していると思う。なので、その世界観の中にある言葉をそのまま抜き出して使うことはできるが、自分の言語観をその文章の世界観にすり寄せ、要約し、なおかつ言い換えるのが大変難しく感じる。
文章問題の模範解答が簡潔に見えるのは、この"要約+言い換え"が巧みだからだと思う。

※とても興味深い考察ですね。以下,補足してみます。
私は翻訳者として,「すべての言葉は,究極的には文脈のなかで意味が決まる」と実感してますので,「言葉は文章の世界観のなかで効果を発揮する」というのはとてもよく分かります。
これは翻訳者レベルの話ですが,訳すときというのは,翻訳者の"言語観"(ある特定のことばをどういう意味だと思っているか),原文の書き手の"言語観",そして読み手の"言語観"(受験生の場合は作問者/採点者ということになりますね)の3点からちょうど等距離にあるというか,三者が等しく歩み寄れる着地点があります。
自分と作者の二者だけではなく、読者も入れた三者の言語感覚を考えるのがポイントだと思います。
翻訳というのは,この着地点を探るまでは本当に大変です。これが決まればあとは,すべてのことば(単語、フレーズ、センテンスなど)について,この作業を行うことで訳語を決めていきます。
つまり,本気で訳そうとすると,ものすごく労力を使います。

・・・以上は、朝から晩まで翻訳者だった頃,日々感じていたことです。
で,ディスレクシアだと相当に早い段階から,こうした翻訳者の境地に至るようですね。
それこそ中1ではじめて英語に触れる頃から、このレベルまで突き詰めないと,言葉の意味も分からないし,自分が発する言葉も人に意味が伝わらないようですね。

翻訳者的には、ひとさまに受け入れてもらえる言葉を発せるようになるのは、一回一回の意識を高く持って場数をこなすことに尽きます。
おそらく、ディスレクシアにも同じことが言えると思います。大変だ~。
ユリイカさんは、もうその道を歩み始めてると思いますよ。

ユリイカのふと思うこと
環境ストレスという言葉をご存知だろうか。
ストレスは万病の元だとか免疫にも影響があると言われているが、ストレスにも種類があり、それを感じる人も感じ方も様々だ。
自閉を持つ人に感覚過敏と鈍麻がいる。わたしは過敏の方だ。それに関係があるのかないのか定かではないが、わたしは気温の変化や日照時間の変動にも敏感で、季節の変わり目や特に春と秋の日照時間の変動の激しい時には体調を崩す。(発達障害の二次障害にうつ病などがあるあたり、無関係ではないと思われる。)
体調と一口に言っても身体だけではない。夏休みが終わり、9月から学校が始まるというルーティーンの変化に加えて、気候の変化もある。
春や秋に精神的にも滅入ってしまう人は、時期や気候なども気にかけてみるのもいいし、内科系ではなく、精神科系の心療内科に行ってみるのもわたしはおすすめしている。特に漢方は副作用が少ないのでありがたい。
必要な人に必要な薬を。


*発達障害は少しずつ併発していることが多いです。他の障害が重いだけで隠れている場合もあります。また、単に敏感な人もいます。(ex.低気圧による偏頭痛、ストレス性の腹痛持ちなどストレスに弱い、など)
立て直すのが難しいときはお医者さんにかかってみては。

※姫は看護師を従者*にしているので,このあたりのことには非常に詳しいです。
*お母さんとのやりとりが姫と従者みたいだったので,ユリイカさんには姫の称号を与えています(笑)。