2020年3月21日土曜日

200217 国立クラス byみかんさん

さまざまな特性をもつ生徒に適した英語教授法を研究している「みかん」さんによる,中2クラスと中1クラスの日誌です:


こんにちは、助手で大学院生のみかんです。
今日は、とある月曜日の中2・中1クラスの様子をお届けします。


とある日の中1クラスでは、不規則動詞を覚えたり、whoseの疑問文の語順を学んだりしました。








不規則動詞の活用を覚えるゲームでは、もじこ先生が言った動詞(不規則に活用するもの)の発音を聞いて、その動詞の原形と過去形、過去分詞形のカードをカルタのようにとっていきます。

まずは、紙に動詞の原形、過去形、過去分詞形をみんなで書きます。







一度回収し、カルタのように机に並べ、もじこ先生が言った単語の音をもとに、その動詞(原形)と、過去形、過去分詞形のカードのうち、どれかを取れたら得点。
ものすごく盛り上がります!


最初の音(なのか文字なのか…?)が同じ単語を「これ合ってる?」と不安げになりながら取る場面も見られました。
※単語の中間までしっかりデコーディングすることをさぼると,drink- drank-drunkをdだけを手がかりに探したりします。それでbringを間違って取ったりします…


ゲームとして全力で楽しみながらも、ゲーム終了後に残ったカードを、どのようにみんなに分配すれば全員が公平に学びの機会を得られるか考えて一緒に学びの時間を作っていく様子が印象的でした。

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また別の日は、whoseの疑問文を色付きのカードを使って学びました。




考えたことがなかったけれど、実はwhoseの疑問文は、語順が難しいです
(きっと丸暗記でなんとかなっていたのでしょう。これまでのwhatの疑問文等とは語順が違う!全く目を向けたことがありませんでした)。

whose ~ is this? という文章を、それぞれ単語ごとに違う色のカードを使うことで、語順を視覚的に学んでいきます。

whoseの疑問文の語順は、what~?等の語順とは違うという難しさがあります。
What is this? ()これは何?のときは、whatという疑問詞の次にすぐis(動詞)がきます。
When is your birthday? (誕生日はいつ?)と聞きたいときも、疑問詞whenのあとにすぐに動詞isが来ます。
しかし、whose bag is this? は、whoseのあとに物を表す名詞を挟んでisがきます。
「誰のもの?」と聞くためには、そこに物がなければ聞くことができないため、whoseのあとにbagなど、物が来ます。

この語順の違いを今まで考えたことがありませんでしたが、色つきのカードを使うことで、ただ文字をノートに書くよりも語順をさらに意識できる気がします。

Whose book is this?
This is my book.
Whoseとmyのカードの色をそろえることで,
Whoseにあたる部分が平叙文になるとmyになることを教えようという趣旨です。


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中2クラスでは「読まないghや読まないk、読まないwのついた単語」のビンゴをやりまし
た。
私は「読まない文字は(斜線等を引いて)消してしまう」ことをもじこ塾に来てから初めて聞いたのですが(どうやって今まで英語を学んできたのか、過去の自分に聞きたくなります)、
「読まないものは消しちゃっていいよ!」というもじこ先生の言葉を聞いて、自分で読まないghや読まないkを探して消すという動作をすることで
「これは読まないghだ」とか「これは読まないkか?」など、自分のなかでも「読まない」というルールを覚えやすくなるのではないかと感じました。
と思っているのもつかの間、みんなリズムよく斜線を引いて読まないghやk、wを消していきます。


このビンゴをすると、どの単語がどのように読まれているか(読まれがちか)がわかります。

例えば読まないghシリーズの単語のうち、
taught (teachの過去形・過去分詞形)は、”gh”は読んでいませんが、最初のtauの部分をsoughtの”sou”やthoughtの”thou”と発音したり、fightも”gh”は読まないけれどfitという発音になる場面が見られました。

taughtとthoughtは外見がとても似ているし、もはや発音の違いが、最初のが”t”か”th”の
音かで区別するしかないので、自分が発音する場面だけではなく、聞き取りの場面でも難しい単語だと気づかされました。

またthoughとthroughも発音の区別が難しそうでした。外見が似過ぎている単語ランキング堂々の一位のやつですね。

そもそも同じ”th”と書いてなぜ発音が異なるのか…なにかルールがあるかも?と思いましたが、少し考えて文頭のthの後に母音がくるとthは有声音になり(though、they、their、there、thusなど)、文頭のthの後に子音がくる場合は無声音になる可能性が高いのではないか、という結論に一旦落ち着きました(through、threadなど)。

が、早速例外を見つけてしまいました…(theme, thirstyなど)。英語って本当に発音とスペルが不規則で難しいです。

他にも、oughtの”ou”の発音が、soundやroundの”ou”の音になっている場面もありました。
でもこれって、ouを以前学んだ時にsoundやroundの”ou”の音がしっかり入っているからこその間違え方だよなと思いました。今回のoughtの”ou”は二重母音のため”o”を長母音にして読みますが、soundやroundの”o”は長母音にはならないので、例外的な単語と言うことができると思います。
※そうなんですよね。。フォニックスを徹底すると「良い間違い」(フォニックス通りに呼んでしまったことによる間違い)というのが必ず出てきます。これらは1つ1つ,「これは例外なんだよ」と伝えてつぶすしかないようです。

コロナウイルスで学校が休校になったり卒業式が中止になるなど影響が出ていますが、みなさまお身体にはくれぐれもお気をつけください。みかんでした。