2020年10月20日火曜日

nonresponder用クラス教材

休校期間中に、新しいクラスを作りました。

ディスレクシアの中でも、フォニックスの定着にとりわけ長い時間のかかる生徒たちがいます。
このような人達をnonresponders(ノンレスポンダー)と呼ぶようです。

(#もじこ塾のこれまでの歴史のなかで、中学の3年間、毎週フォニックスを使って単語を読む練習をしてもなお、完全にフォニックスが定着しなかった生徒が、数人いました。)

そのような生徒たちを対象とした、無学年制のクラスです。
nonresponderと呼ぶのは抵抗があるので、もじこ塾内では「☆クラス」と呼んでいます。

この生徒たちにとって、英語を読めるようになるのは,本当に大変なことです。おそらく入試では使い物にならないことでしょう。それでも「将来のために、ちょっとでも読めるようになりたい」と希望して集まっているのですから、その意欲には本当に敬服します。

"何年生なんだからこれくらいはできないと"という必達目標によって授業内容を決めるのではなく、本当に生徒が分かっていることと分かっていないことの境目まで下りていくことの大事さを毎回ひしひしと感じるクラスです。
この境目にぴたっと合わせることができると、授業は本当に倦み疲れるものなのですが、でも深い充足感があります(…と思います)。

授業では、中1クラスの内容を、さらに復習や反復を増やして行っています。

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こんにちは。助手の紺です。
今日は ☆クラスの教材を紹介します。

☆クラスで使用した教材のPDFデータへのリンク→
(上のフォームに入力後「送信」をクリックすると、Google Driveへのリンクが開きます)



フォニックスビンゴ。フォニックスの徹底をするクラスで、
フォニックスの定着に苦労する生徒を応援するクラスなので
ゲーム性よりは、焦らずじっくり読んでいくという感じ。



文法や単語のプリントも、音読もやります。

※プリントの進め方:
(1)指導者が問題を読んであげて(場合によっては意味も言ってあげて)、生徒に口頭で答えてもらう。
指導者が読むときは、読んでいる場所を鉛筆などで指して、どこを読んでいるかわかるようにする

(2)書けるようなら、正解を書いてもらう。
できれば書く様子を見守り、スペルミスがあればその場で訂正させる

(3)指導者が意味を言い、生徒に英語を読んでもらう

※(2)ができない場合は、(1)をもう一度行うとよい。



もじこ先生いわく「このクラスはハリボーチャレンジは欠かさず行う」とのこと。
音韻認識、聞いた言葉の音を、フォニックスの単位に分解していく訓練です。





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授業日誌には初登場だと思いますので、☆クラスの紹介をします。
☆クラスは、音韻認識訓練と、フォニックスの反復徹底をメインに行っています。
文字と音のルールの定着が難しいのは、ディスレクシアに共通している悩みですが
その定着度は、当事者の中でも個人差があるものです。
学年はバラバラで、かつては別クラスにいた生徒たちです。
彼らにはフォニックスの徹底が一番重要だろう、という生徒たちを集めています。


10月15日に、初めて☆クラスを見学(&助手)させてもらいました!
違う特性も併せ持っていると思われる生徒もいます。みんな学年は違うし、
学校後に来ているし、当人に読み書きそのものの疲れやすさも深めな人たちです。
各自は自分のプリントに向き合うことに精一杯な様子で、生徒同士の会話は控えめです。
会話欲がないクラスというより、
各々の事情に向き合った結果、会話が少ないという様子に私には見えました。
もしそうなら、本当に偉いなあと思います。


机に突っ伏したり、疲れで頭をぐらぐらとさせながら、それぞれが休憩しながらも
孤軍奮闘にはさせず、いっしょに進めていけるのは集団のいいところだと思います。